「ロシアルーブルって、どんな特徴があるのかな?」
「ウクライナ侵攻で最近話題のロシアルーブルは取引する価値がある?」
「ロシアルーブル取引の今後の見通しは?」
ここ最近、緊迫しているウクライナ情勢を受けて、ロシアルーブルの不安定な動きにも拍車がかかっています。
今回はそんなロシアルーブルの最新情報から今後の見通しまで、基礎情報を交えつつ徹底解説していきます。
ロシアルーブルのFX取引に興味がある方は参考にしてみてください。
【2022年4月】ロシアルーブルFX最新情報
まず、最近のロシアルーブル情報について解説していきます。
2022年4月現在、ロシアはウクライナ侵攻を行ったことで、アメリカや欧州、日本から経済制裁を打ち出されています。
アメリカはロシアが発行する国債の取引を禁止し、ロシア産原油の輸入禁止策を講じ、日本でも渡航制限や資産凍結が掲げられています。
3月上旬には、各国の制裁を受けルーブルは円に対し侵攻前の半分まで下落したものの、4月上旬には侵攻前の水準に回復しています。
その原因としては、欧米が金融緩和の引き締めに転じる中、日本はインフレ下にもかかわらず金融緩和を継続していることがあげられます。
経済制裁の影響で原油高、ルーブル安へ
加えて、経済制裁の影響でロシアルーブル安が進み、物価が高騰しました。
2022年3月18日時点でのロシアのインフレ率は約2015年以来の高水準となっています。
また世界有数のエネルギー大国であるロシアからのエネルギー供給が逼迫する懸念から、原油価格が高騰しています。
WTI原油先物価格は1バレル130ドル超えとなり、約13年ぶりの高値をつけています。
本来であれば原油価格高騰により、ルーブル高が進むと言われています。
しかし、地政学リスクの高まりと経済の先行き不透明感からルーブル安が続いているのが現状です。
1998年以来のデフォルト危機も
他にも、2022年3月中旬にはロシア国債がデフォルト(債務不履行)に陥るとの見方も広まり、市場全体がリスクオフの流れとなりました。
経済制裁の影響で、ドルなどの外貨が凍結され、利払いが履行できなくなっていたのです。
結果的には、一部の債権者には米ドルで利払いが履行されたことが報じられていますが、未だ不信感は拭えていません。
FX会社では一時取引中止に
2022年2月~3月はウクライナ情勢によって為替相場全体が乱高下する動きを見せていました。
2022年4月7日現在も、未だロシアとウクライナの停戦協議は続いており、FX会社の多くはロシアルーブルの取引を一時中止する規制なども設けています。
ロシアルーブルとは
ここからは、FXにおけるロシアルーブルの特徴について解説していきます。
そもそもロシアルーブルとはどんな通貨なのでしょうか。
- ロシアが発行する通貨を指しRUBと表記される
- ルーブル円(RUBJPY)、米ドルルーブル(USDRUB)、ユーロルーブル(EURRUB)などがある
- 為替市場での取引量は少なく使える取引所は限定されている
- マイナー通貨ゆえに取引時間やレバレッジに規制がかかる場合もある
ロシアは、天然ガスの輸出量が世界第1位、石油は世界第2位を誇り世界第3位の「エネルギー大国」とも呼ばれています。
欧州に向けて原油や天然ガスなどのエネルギー資源を輸出することがロシア政府の主な財源となっています。
またロシアのGDPは世界第11位で、国土面積が広い割に、GDPは韓国などよりも低いという特徴があります。
経済規模は低いものの、世界有数の資源国として各国に影響を与えている立ち位置ということですね!
取引量はメインの米ドル円などと比べて少なく、値動きが大きくなりやすいため、政治情勢・経済情勢などの影響を強く受けます。
これまでのロシアルーブルFXの価格推移
では、ルーブル円がここ数年どのように推移してきたか、チャートを交えて確認していきましょう。
2020年1月~2020年3月
新型コロナウイルスの世界的な大流行を受け、ルーブルは1.8円から1.3円まで一気に下落しています。
この時期は様々な通貨や株式の価値が大暴落し、世界経済全体が落ち込み、ルーブル円では、円が買われる動きが目立っています。
2019年は堅調に上昇していたルーブル円でしたが、一気に下落したことで、暴落に耐えきれず損切りしたロング勢(買いでポジションを持っている人)も続出したタイミングといえるでしょう。
2020年4月~2020年11月
ロシアの政策金利は2020年2月時点では6%であったのに対し、4月には5.5%、7月には4.25%まで一時的に引き下げられています。
6月まで一時的に上昇していたルーブル円では、ルーブル安が進み再度1.3円まで下落しました。
2020年12月~2021年12月
4.25%でしばらく推移していた政策金利ですが、2021年3月以降徐々に引き上げられていき、12月には8.5%まで上昇しています。
原油価格の高騰と、ロシアの経済成長率の高い伸び率から、1.6円まで上昇し、ルーブル高となっていました。
2022年1月~現在
2022年に入ると、ロシアによるウクライナ侵攻が開始し、地政学リスクが高まり、ロシアルーブルは0.8円付近まで下落しています。
2022年2月末には政策金利を20%まで引き上げ、ロシアルーブルも過去最安値を更新しました。
その後は侵攻前の水準まで回復を見せるものの、不安定な動きは現在も続いています。
全体を通して、世界経済の良し悪しで急な値動きをしやすく、変動率が大きいことが伺えます。
FXにおけるロシアルーブルの特徴
ここからはFXにおけるロシアルーブルの特徴について解説をしていきます。
ロシアルーブルの主な特徴としては以下の4つが挙げられます。
- 高金利
- スワップポイントが高い
- 原油価格や地政学リスクの影響を受けやすい
- 値動きが大きい流動性が低く値動きが大きい
高金利
前述したように、ロシアの政策金利は2022年4月時点で20%まで引き上げられており、非常に高い金利でロシアルーブルは取引されています。
金利の動きは国債の価格と密接な関係があります。
信用が低い国の国債は、国債保有者が受け取れるはずの利息を貰えないデフォルト(債務不履行)という事態に陥る確率が高くなる
リスクの高い国債は買い手が少ないため、金利が上がる
ちなみに2009年にギリシャはユーロ国債を数10%の高金利で発行していました。
そして、借金まみれになってお金を払えなくなり、「ギリシャ危機」と呼ばれる財政破綻を起こしています。
なお、同時期に発行されていた他のヨーロッパの国が発行していたユーロ国債は数%の低金利でした。
しかし一概に高金利が悪いというのではなく、長期間投資するのにはリスキーだが、短期間で投資をすれば恩恵を受けられるというメリットも生み出しています。
スワップポイントが高い
高金利ゆえに、他の通貨よりも多くスワップポイントを受け取ることができます。
スワップポイントとは
FX取引を行う通貨同士の金利の差で、日本語では「金利差調整分」とも呼ばれる。
高金利の通貨を保有しているとその差額分を受け取ることができ、低金利の通貨を保有していると差額分を支払うことになる。
つまり、ルーブル円の買いポジションを持つとスワップポイントを受け取れて、売りポジションを持つとスワップポイントを支払うことになるのです。
ただし、現在はルーブル取引を中止している業者が多いのが現状です。
スワップポイントの設定値は業者ごとに異なり、過去には100万通貨で約200円程度受け取ることができる業者もあったようです。
もし1年間保有すれば、73,000円(=200×365)もの利益が受け取れる計算になります。
長期間保有するのはおすすめしませんが、短期取引でスワップポイントを手数料に充てるという使い方もできます。
スワップポイントについての詳しい説明や、XMTradingのスワップポイント一覧はこちらの記事をご覧ください。
XMスワップポイントはには、メリットもあればデメリットも。仕組みや計算方法を正しく理解し、安定した利益が狙いましょう。
原油価格や地政学リスクの影響を受けやすい
エネルギー大国であるロシアは、原油価格を含めたエネルギー価格の変動や、輸出先の国々などの経済情勢の影響を受けやすいという特徴を持っています。
周辺の国々で地政学リスク(軍事的な緊張感)が高まると、ルーブル安が進みます。
つまり、原油安・地政学リスク上昇ならルーブル安、原油高・地政学リスク低下ならルーブル高となります。
世界的パンデミックやウクライナ侵攻などで、各国の経済状況が悪化すると、ルーブル安に拍車がかかるので、世界情勢を十分に理解しておく必要があります。
流動性が低く値動きが大きい
またロシアルーブルの特徴として、マイナーな通貨であるため流動性が低いことが挙げられます。
流動性とは「売買の容易さ」とも言い換えられ、流動性が低いと買いたい時に買えない、売りたい時に売れないというリスクがあります。
そのため、流動性の低い通貨は、値動きが大きくなりやすく、沢山利益を得られる可能性がある一方で、損失が拡大しやすいデメリットもあります。
初心者向けの通貨ではない、ということですね。
ロシアルーブルはどんなFXトレーダーに向いているか
これまでご説明してきた特徴を踏まえると、ロシアルーブルはどんなFXトレーダーに向いていると言えるのでしょうか。
基本的にロシアルーブルは、流動性が低く値動きが大きい通貨のため、初心者が初めて取引するのには向いていません。
主に以下のような人に向いていると言えるでしょう。
- トレンドを読み取り、リスク管理しながらトレードできる人
- 変動予測が立てられる人
- 少ない証拠金で取引したい人
- スワップポイントを多くもらいたい人
トレンドを読み取り、リスク管理しながらトレードできる人
ロシアルーブルはマイナー通貨ですので、急騰すれば、一気に上昇していくような値動きも見られます。
そのため、損失が増大しやすいリスクがある一方で、方向性が出た時に順張りすることで、大きく利益を得られることもできる可能性もあるのです。
上昇傾向なのか、下落傾向なのか、と現在の相場の方向性(トレンド)を読み取れる人におすすめです。
もちろん、値動き(ボラティリティ)が大きいため、自分の資金を減らさないように管理しながらトレードができるとなお良いでしょう。
相場の方向性が読めれば、大きく利益を得られるタイミングも見分けられるようになります。
変動予測が立てられる人
政策金利などを踏まえて、どれぐらい今後変動するのか、などを想定できる人にもおすすめです。
ロシアルーブルは経済指標など各国の経済状況を反映しやすいため、経済状況から投資判断を行うファンダメンタルズ分析という手法が得意なトレーダーにも向いています。
少ない証拠金で取引したい人
少ない証拠金で取引するのであれば、トレード技術を学ぶ事を目的にロシアルーブルのような値動きの激しい通貨をトレードしてみるのもいいでしょう。
マイナー通貨を取引してみたいという方にもおすすめです。
海外FX業者を使えば、口座残高以上の損失が出ない「ゼロカットシステム」を採用しているので損失金額を予め管理できるというメリットがあります。
スワップポイントを多くもらいたい人
その他にも、スワップポイントを狙った取引をしたい人にもおすすめです。
ただしスワップポイントを受け取るトレードは、ルーブル買いのみの一方向にしかポジションを持てないというデメリットもあります。
2022年4月時点では、ウクライナ情勢なども深刻化しておりどう転ぶか分からない状況ゆえ、長期間の保有はおすすめできません。
スワップポイントにはあまり頼りすぎず、あくまでもおまけ程度に考えておいた方がよさそうです。
取引の際には、ロシア以外にも周辺国(中国、モンゴル、トルコなど)の経済情勢や、北方領土問題などの社会情勢にも注視しておく必要があります。
ロシアルーブル建玉管理のコツ
ロシアルーブルの取引時には、リスクを抑える「建玉(ポジション)管理」を行っておきましょう。
建玉管理は大きく分けて、以下の4つのメジャーな戦略があります。
- ナンピン
- ツナギ(つなぎ売り)
- ピラミッティング
- 分割決済
必ず使わなければならない訳ではありませんが、損失を減らす戦略や利益を上乗せする戦略を練ることで、「利大損少」を目指すことができます。
ナンピン
ナンピンは損失が出てしまった時に、新たにポジションを増やすことで1ポジションあたりの損失額を少なくし、利益を得やすくする手法です。
ナンピンの例
最初に保有した買いポジションで1万円分損失が出ていた場合
↓
追加でポジションを保有した時の損失は買いポジション1つにつき、5,000円分の損失となる
↓
ナンピンをした場合
価格が上昇しなければプラマイゼロ
価格が上昇すれば5,000円分プラス
購入価格の平均値を下げていくので、プラスで終わりやすくなるような手法です。
ただし、無計画にナンピンをしてしまうと損失が拡大してしまいます。
使う際には細心の注意を払う必要があるものの、損失をカバーできるメジャーな手法の1つです。
ツナギ(つなぎ売り)
それぞれ買いポジションと売りポジションを同時に持つ手法で、「両建て」とも呼ばれています。
ちなみにFX業者によっては禁止されているところもあるので、使う際には注意が必要です。
ツナギの例
買いポジションを保有後に相場が上昇して利益が出た
↓
ポジション決済せずに売りポジションを保有する
↓
結果、上下どちらに動いても最初の利益が出ていて、ポジションを保有し続けられる
つなぎ売買を行えば、利益も損失も出ない状況を作り出せます。
「まだポジションを持っていたいが決済するのが惜しい」という場合には、つなぎ売買を行えばポジションを保有しながら利益を伸ばすこともできます。
ピラミッティング
ピラミッティング」は、一気にポジションを保有するのではなく、段階的に同じ方向のポジションを保有していく手法です。
ピラミッティングの例
買いポジションを保有後に価格が上昇して利益が出た
↓
再度追加で買いポジションを保有し利益額を上乗せしていく
一気にポジションを持つと、損をする可能性もあるので、段階的に少額からポジションを保有しておくことで大損をするリスクも回避できます。
分割決済
分割決済(分割手仕舞い)は、ピラミッティングとは反対に、段階的に損切りしていく手法です。
一気に損失が増大してしまった時、ついつい損切りができず、最終的に耐えられなくなって大損してしまうようなケースを防ぐ手法と言えるでしょう。
損切りは、自分のエントリーは間違いだったと認めることを意味します。
そのため、損切りすることに対し、多かれ少なかれ抵抗感が出てきてしまうのです。
だからこそ分割して損切りしていくだけで心理的負担も軽減することができる上に、損切りの最中に利益が出ればプラスマイナスゼロで終えられる可能性もあります。
どの建玉管理でも共通しているのは、大きな金額で取引しないことです。
高額エントリーでの一攫千金には憧れるかもしれませんが、それ相応のリスクが伴います。
初心者の頃は特に大きな金額を入れないようにしていきましょう。
FXでは証拠金維持率などが関係し、ポジションを強制決済される場合もあります。
証拠金維持率についての詳しい説明やXMTradingのロスカットレベルについては、こちらの記事をご覧ください。
XM(XMtrading)には「ロスカット」という自動損切りシステムがあります。 このロスカットが発動する目安を、XMでは証拠金維持率の20%に設定しています。 今回の記事ではロスカットの発動条件や、証拠金維持率の計算方 …
ロシアルーブル取引の注意点
ロシアルーブルは不安定な通貨であるため、取引する際は十分に気を付けなくてはなりません。
取引の主な注意点としては以下の4点が挙げられます。
- 取引量が少なく約定しづらい
- 値動き(ボラティリティ)が大きい
- 現在は取引できない業者もある
- 経済指標をチェックする必要がある
取引量が少なく約定しづらい
取引の前提としてロシアルーブルは取引量が少ないことを理解しておく必要があります。
買い手と売り手がいてこそ取引が成立するため、取引が少なければいつまでたっても成立しない可能性もあります。
また、決済したいと思って注文を出しても、なかなか約定せずに結局損失が出てしまうというケースもあります。
取引の際にはこまめに決済していくことをおすすめします。
値動き(ボラティリティ)が大きい
ボラティリティが大きい点も要注意です。
流動性が低く値動きが大きくなりやすいため、上手くエントリーできれば大きく利益を伸ばせるチャンスが多い一方で、損失も膨らむ可能性もあります。
自己資金を担保に高額取引をしてしまうと、すぐにロスカット(強制決済)が発動される可能性もあります。
ロシアルーブルなどのマイナー通貨では、なるべくレバレッジをかけずに取引するようにしてみましょう。
現在は取引できない業者もある
ロシアルーブルは、ロシアの軍事情勢や政治情勢などを直接反映しやすい通貨です。
ウクライナへの軍事侵攻を行い、経済状況が不安定なロシアの現状を踏まえて、ロシアルーブルの取り扱いを中止している取引所もあります。(2022年4月現在)
保有しているポジションを決済することはできますが、新しくポジションを保有することができなくなっています。
またウクライナ情勢が落ち着き、取引ができた場合でも、レバレッジの制限や必要証拠金率の引き上げが設定される場合があります。
必要証拠金が高くなるということで、取引の際にウォレットに入れる資金が増え、価格が変動した場合に強制決済される確率が高くなります。
2022年4月現在、ロシアルーブルを積極的に取引するのは、お金をすぐに減らしかねない危険な行為ですので避けておいた方が無難ということですね。
もしロシアルーブルが取引できるようになっても、少額から取引するようにしましょう。
経済指標をチェックする必要がある
ロシアルーブルを取引する際には、必ず経済指標などファンダメンタルズの要因となりそうなものをチェックしておく必要があります。
市場の予想よりも大幅に上回ったり、下回ったりした場合は、ロシアルーブルの価格が大きく変動することもあるので、「経済指標発表前後は取引をしない」などの対策を立てておきましょう。
最低限、ロシアルーブルを取引する前に注目しておきたい指標は以下の5つです。
- インフレ率・GDP成長率
- 政策金利
- 貿易収支
- 原油価格
インフレ率・GDP成長率
インフレ率やGDP成長率を確認しておくことで、ロシアがどれぐらい経済成長しているか、ロシアの物価がどうなっているかを確認できます。
インフレ率によって政策金利が調整されるので、政策金利を判断する前の先行指標として確認しておくといいでしょう。
政策金利
ロシア国内の政策金利によって、受け取れるスワップポイントも増減します。
政策金利は毎月発表され、予想よりも高ければルーブルが買われ、低ければルーブルが売られるとされています。
貿易収支
貿易収支は、ロシア国内の経済状況を確認する大きなものさしになります。
世界有数の産油国であるロシアは、貿易が好調な時はロシア経済も潤っていると判断できます。
貿易収支が予想を大幅に上回って黒字であれば、ルーブルが買われる可能性もあります。
原油価格
原油は産地ごとに「WTI原油」「ブレンド原油」「ドバイ原油」などの種類で分けられています。
原油先物相場の状況を知るなら、世界で最も取引されている「WTI原油先物価格」を確認しておきましょう。
5つ以外にも中国の経済指標や輸出先のユーロ圏の指標も確認し、ロシアルーブル円(RUBJPY)を取引する場合は日本の経済状況などもチェックしておきましょう!
経済指標を利用したトレード方法やXMTradingの指標カレンダーについては、こちらの記事をご覧ください。
「経済指標ってどんなものがあるの?」 「政府や主要機関の経済指標発表の前後で値動きが変わるからトレードの狙い時?」 などの疑問を解決したい方必見! この記事では、経済指標とは何か、実際どのように指標を用いてトレードするの …
取り扱いのある取引所
ロシアルーブルの取り扱いがある主な取引所は以下の通りです。
取引所 | 取引通貨ペア |
---|---|
XMTrading(海外) | USDRUB / EURRUB |
TitanFX(海外) | USDRUB |
HotForex(海外) | USDRUB |
みんなのFX(国内) | RUBJPY |
それぞれ、対ドルや対ユーロなどがメインで、国内業者は対円で取り扱っている所が多くなっています。
今後、海外FX業者でも円の取り扱いが導入される可能性もありますが、現時点ではドルやユーロでの取引のみとなっています。
現在、XMなどではポジション決済のみ可能で、新規で注文することは難しくなっています。
ロシアルーブルの今後の見通し
今後、ロシアルーブルはどうなっていくのでしょうか?
主なシナリオとしては、ウクライナ情勢が尾を引き、ルーブル安となる可能性があります。
経済制裁が続いてルーブル安
2022年4月現在、世界各国がウクライナ侵攻を行ったロシアへの対応を協議している段階です。
現時点で、アメリカを始めとする各国が経済制裁を行っており、今後のロシアの対応によっては更なる追加制裁が発動する可能性もあります。
その経済制裁の内容によっては、ロシア経済に打撃を与え、ルーブル安に拍車がかかる可能性もあるでしょう。
政策金利などでスワップポイントが低下
ロシアは、国内のインフレ率が上昇していることを受けて、政策金利を20%まで引き上げています。(2022年4月時点)
アメリカも政策金利を引き上げており、もしもロシアが政策金利を引き下げた場合は、金利差が狭まって受け取れるスワップポイントが減少する可能性も考えられます。
原油高に反応せずルーブル安
2022年1月から3月にかけて、WTI原油先物価格は1バレル130ドルまで一気に上昇しています。
この急上昇の要因は、ロシア産原油の需給がひっ迫懸念とされていますが、そもそも輸出が難しくなっているロシア側ではロシアルーブルの価格が必ずしも上がらない可能性があります。
実際に、ロシアのプーチン大統領は、天然ガス価格の支払いをルーブル建てにするよう、アメリカや欧州に求める姿勢を示し、急落したルーブルの価値を上昇させる動きを見せています。
ロシアの今後の対策によっては、ルーブル高になる可能性もありますね。
リスクオフで円買いも
世界経済が先行き不透明な状態では、投資家のリスクオフ志向(低リスク通貨を取引する流れ)が高まり、円が買われることが多くなります。
また世界恐慌のような事態に陥った際には、「有事のドル買い」として米ドルが買われる可能性もあり、ロシアルーブルが相対的に弱まって「米ドルルーブル」は上昇し、「ルーブル円」は下落する可能性もあるでしょう。
ただし、円安が進む現状も踏まえると、短期間で円買いは終了することも考えられます。
北方領土問題などでルーブル価格が乱高下
また日本での北方領土問題の動向にも注意を払う必要があります。
ウクライナ侵攻を行うロシアの矛先が、北方領土に向く可能性もゼロではありません。
最近、ロシア内では北方領土に外国企業を誘致する目的の免税特区を設置する法律が成立しています。
今すぐロシアに動きがあるとは考えにくいものの、緊迫化した場合にはルーブル価格が乱高下する展開も考えられるでしょう。
よくある質問(FAQ)
- 対ロシアルーブルの通貨ペアにはどんなものがありますか?
- 円、米ドル、ユーロがメインで取引されています。
海外FX業者のXMなども米ドルとユーロを取り扱っています。
- ロシアルーブルの取引は稼げますか?
- 不可能ではありませんが、現在はおすすめできません。
価格変動が大きく、資金管理を徹底しておく必要があるからです。
特に初心者のうちは、ドル円のように安定した通貨ペアの方が無難といえるでしょう。
- ロシアルーブルでかけられるレバレッジはどれくらい?
- レバレッジはFX業者によってそれぞれ異なります。
基本的に海外業者の方が大きくかけられますが、2022年4月現在は取引停止の状態で、再開後にレバレッジ制限が設定される場合もあります。
メジャー通貨の場合、国内は20倍、海外なら数100倍のレバレッジをかけることも可能です。
まとめ
今回はロシアルーブルについて特徴や今後の見通しについて解説していきました。
ロシアルーブルは流動性が低く値動きの大きい通貨であるため、ウクライナ情勢が緊迫している場合、積極的な取引はおすすめできません。
しかし、流れに乗れれば短期間で大きく稼ぐチャンスが眠っているのがロシアルーブルの魅力です。
取引する際には、各国の経済指標や社会情勢を確認し、少額から取引してリスク管理をしていくことが非常に重要となります。
初心者の方は大損するリスクも下げるためにも、まず建玉管理の理解から始めてみてはいかがでしょうか?
筆者:海外FXラボ編集部
海外FXの仕組みや業者の特徴をわかりやすくご紹介。
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