海外FX業者「XM(XMTrading)」では、複数口座間での両建てや窓埋めだけを狙ったトレードなどを禁止トレードと定めています。
規約違反とみなされた場合、出金拒否・口座凍結などのペナルティを科されることがあるので注意が必要です。
今回の記事では、XMにおける禁止事項やペナルティについて解説していきます。
XMで出金拒否・口座凍結されてしまう禁止事項とは?
XMを含む海外FX業者はそれぞれ独自に禁止事項を定め、違反した場合の罰則も設けています。
禁止トレードを行うと、獲得した利益が出金できなくなるというペナルティが科されます。
XM公式サイトで法的文書を確認する
XMの各種規定や方針などの詳細は、XM公式サイト内の「法的文書」に記載されています。
XM会員ページにログインし、「口座」から「法的文書」のボタンをクリックすると確認することができます。
ただし、「法的文書」は全て英語表記となっていますのでご注意ください。
XM契約条件の内容は随時更新されるので、時々チェックして翻訳サイトで翻訳して確認すると安心です。
XMの禁止事項
ここからは、XMが定める利用規約に違反する可能性のある行為を確認していきます。
規約を違反すると、口座閉鎖・利益没収、レバレッジ規制などの罰則が科されます。
複数口座間での両建て取引
XMでは一つのアカウントで最大8つまで口座を保有することができます。
XMでは同一口座内での両建ては可能ですが、複数口座間での両建て取引は禁止されています。
複数口座間で関連性の高い通貨をヘッジする両建て
また、複数口座間で似たような動きをする通貨をヘッジする両建ても同様に禁止となるので要注意です。
複数口座間での両建てが禁止なのは、ゼロカットによりXM側の損失が拡大する可能性があるからです。
XMで複数口座をお持ちの方は、気づかぬうちに複数口座間で両建てしてしまわないように注意しましょう。
・「ユーロ円」のポジションを持っている状態で、「ユーロドル」で逆ポジションを取る。
・「ドル円」のヘッジとして「ユーロドル」で逆のポジションを持つ。
他業者口座間での両建て取引
XMの他に、別のFX業者でも取引をしている方は要注意です。
XMは、XMと別のFX業者を利用した両建て取引も禁止しています。
<例1>
・XM:ドル円買い
・他の海外FX業者A:ドル円売り
<例2>
・XM:ユーロ円買い
・他の海外FX業者B:ユーロドル売り
「他業者での取引はXMにバレないのでは?」と思う方もいるかもしれません。
ですが結論から言えば、両者に見破られる可能性が高いので意図的な両建ては絶対に避けるべきです。
XMと別の業者を利用し意図的に両建てをした場合は、不正取引と見なされ規制の対象になります。
取引プラットフォームのMT4/5を利用するとログが残るため、たとえ業者が違っても確実に両建てがバレます。
別のプラットフォームを使用したとしても業者には見破られると考えましょう。
グループぐるみでの両建て取引
XMでは、友達や家族など複数人間での両建ても禁止されています。
グループ内での両建てが禁止されている理由も、トレーダーのゼロカットシステム乱用を防ぐためです。
<例1>
・自分:ドル円買い
・友人:ドル円売り
<例2>
・自分:ユーロ円買い
・兄弟:ユーロドル売り
<例3>
・Aチーム:ドル円売り
・Bチーム:ドル円買い
裁定取引(アービトラージ)
FXの通貨レートは各業者によって異なることがあります。
この業者間のレートやスワップの違いを利用した取引を「裁定取引(アービトラージ)」といいます。
裁定取引とは、FX業者間での微妙なレートの違いを利用して利益を上げる取引方法。
裁定取引は「サヤ取り」とも呼ばれ、2社のレートに差が空いた瞬間に売り買い両方の注文を出します。
価格差が縮まるタイミングで反対売買を行うことで、確実に利益を出すことができます。
また、業者間、スワップ、両建て、トライアングルなど裁定取引にも様々な種類がありますが、いずれも禁止されているので注意しましょう。
・他の海外FX業者A:ドル円が105
・XM:ドル円が104.88
→XMが価格を105に戻す前にドル円を買うと、確実に利益を得られる。
ボーナスを利用したアービトラージ
例えば、以下のようにボーナスを利用した両口座で正反対のポジションをとります。
10万円分の値動きがあり、片方業者での手元が0になった時、もう片方では10万円の利益が出ています。
この手法を使うと、確実に利益を生み出せてしまうのです。
この手法は「ボーナスの現金化」と判断され、XMの規則違反になるので注意しましょう。
接続遅延・レートエラーを利用した取引
経済指標発表やアメリカ大統領選など世界的な大イベントが発生すると、MT4やMT5へのアクセスが集中します。
サーバーへアクセスが集中すると、接続遅延が起こる場合があります。
このタイミングで取引を行うと、正しい市場価格が反映されない状態で取引が成立してしまうことがあります。
XMはこの接続遅延やレートエラーを悪用し、不正に利益を得る取引を禁止しています。
FX業者のサーバーやパソコン環境へ負荷をかけ、故意に接続遅延・レートエラーを引き起こすのもNGです。
接続遅延を利用した取引は業者が損を被る可能性があり禁止されています。
ボーナスやXMポイントを不正に取得する行為
XMでは、ボーナスを不正に取得する行為や悪用した取引は禁じられています。
例えば、ボーナスを利用した複数口座間や他業者間での両建て、他人名義を利用したボーナスの受け取り、ボーナスの不正な現金化などは規約違反です。
また、XMPを集めることだけを目的とした両建てや裁定取引もNG行為なので注意しましょう。
XMは顧客の不正による損失を防ぐため、徹底した監視体制を構築しています。
ボーナスの悪用や不正取得がバレた場合、口座は永久に凍結されXMでの取引が今後一切できなくなります。
窓開け、窓埋めだけを狙った取引
月曜日の市場開始時には、前週の金曜日の終値(クローズ値)から値が大きく空くことがあります。
値が大きく動いたことで、隣合うローソク足の間に窓のような空間が空いてしまう現象を窓開けと言います。
窓開けが起こった後、その空間を埋める「窓埋め」が起こる確率は高く、この窓埋めを狙えば高確率で利益を得ることが可能です。
窓埋め狙いの取引はやり過ぎるとXMから警告が届き、改善しないと罰則が科されることがあります。
ハイレバレッジを利用し窓埋めだけを狙った取引を繰り返し行うと、規約違反となる可能性がある。
窓開け、窓埋めを狙ったトレードについては、こちらで詳しく解説しています。
FXの取引において、開いた窓が埋まる「窓埋め」の現象が起こる確率は80%以上と言われています。 窓埋めはうまく利用すれば高い確率で利益を出すことができるため、多くのトレーダーが注目しています。 そんな窓埋め …
経済指標発表を狙ったハイレバレッジ取引
指標発表等で値が大きく動くタイミングだけを狙ったハイレバレッジ取引は、XMではレバレッジ規制の対象になります。
経済指標の際にトレードすること自体は問題ありません。
しかし、レートが大きく動く経済指標発表時だけを狙いハイレバレッジで取引すると、ゼロカットの悪用とみなされる可能性があります。
・最大レバレッジでポジションを持つ
・一方的に大きく動く相場を利用する
・ゼロカットにより損失を限定させ、利益を最大化させる
禁止されている理由は今までと同様に、ゼロカットによりXM側に損失が発生するからです。
XM側はトレーダーの損失を補填しなければならず、ゼロカットシステムの乱用とみなされます。
数回の取引では規約違反にはなりませんが、何度も繰り返し行うとXMより警告が届きます。
それでも改善されない場合、レバレッジ規制などのペナルティーが科される可能性があるので要注意です。
AIを使った取引
AI(人工知能)を利用した自動売買取引、裁定取引は全面的に禁止されています。
高速トレードが可能なAIや外部システムで取引するとサーバーに負荷がかかり、サーバーがダウンする可能性があるからです。
ただし、通常の自動売買システムを採用した取引や、EAを利用した取引は禁止されていません。
XMで禁止トレードをしたらどうなる?
XMで禁止事項を破った場合、警告が届いたり、ペナルティーが科されます。
どのような措置を取るかは、XMの判断となります。
ここからは、XMで禁止トレードを行なった場合に科されるペナルティをご紹介します。
最大レバレッジの規制
XMで禁止トレードを行うと、最大レバレッジが888倍から100倍、50倍までに制限される可能性があります。
最大レバレッジが888倍から100倍に落ちると、収益性も格段に減ってしまいます。
また、XMのレバレッジ規制は口座残高の合計が200万円を超える時にも適用されるのでご注意ください。
・口座残高が合計1,000万円以上→最大レバレッジが100倍に規制される
利益が全額没収される
故意に規約違反をした場合、不正取引によって得た利益は全額没収されます。
XM側は不利益分の補填をしなければならず大きな負担がかかるため、厳しい罰則を設けているのです。
出金が拒否される
不正取引が発覚すると、利益が発生しても出金拒否となり、出金ができなくなってしまいます。
ブラックリストに載ると、口座の新規開設も禁止されるのでご注意ください。
口座が永久に凍結される
不正行為をした場合、口座が永久凍結されることがあります。
公式サイトでは、永久措置について明記されていませんが、過去の事例では口座凍結が適用されています。
凍結口座・休眠口座になった場合の対処法
XMに不正とみなされる行為をした場合は、口座凍結などのペナルティが科されます。
XMでは一度口座凍結になってしまうと、その口座はもう利用する事ができません。
なので今後XMで取引を続けたい場合は、新規口座を開設するしか方法がありません。
故意でないのに口座凍結などのペナルティーを科され場合は、XMのサポートに問い合わせてみましょう。
XMのライブチャットは日本語に対応しているうえに、即時回答が得られるので便利です。
XMの日本語ライブチャットへは以下のボタンからアクセス出来ます。
※営業時間 平日9時~17時
また禁止事項を破っていなくても、口座は90日間入金や新規注文、ポジション決済などがないと口座休眠になってしまいますのでご注意下さい。
休眠口座の場合は、追加入金や取引をすると休眠が解除され、口座を再開させることができます。
口座がアクティブ状態に戻れば、休眠前と同じ条件で取引することが可能です。
ただし、休眠口座になってしまうと以下のようなことが起こるのでご注意ください。
・口座維持手数料として口座から毎月約550円(5USD)引かれる。
・それまで貯まっていたXMポイントも全て消滅する。
・休眠口座の残高がゼロになりさらに90日間何もしなかった場合、口座は凍結される。
休眠口座・口座の凍結については以下の記事を参考にしてください。
一部ネット上では「XMで稼ぎすぎると出金できなくなる」などの噂が広まっています。 このような噂を聞くと不安になりますが、XMで稼ぎすぎて出金できなくなる事はまずあり得ないです。 ただし、XMはそれぞれ取引上の禁止事項を定 …
意外と大丈夫!XMで禁止されていない取引
ここからは、XMで許可されている取引方法を見ていきましょう。
スキャルピング手法を使った取引
海外FX業者によっては、サーバーに負荷がかかるという理由でスキャルピング手法の使用を禁じています。
ですが、XMではスキャルピング手法を禁止していません。
1日の取引回数に制限がないため、数秒や数分単位で取引を行うスキャルピングも許可されているのです。
XM公式サイトにもスキャルピングを許可する旨の記載があり、ポジション保持の制限も設けられていません。
またXMでは、「ゼロ口座」がスキャルピング手法に最適な口座として紹介されています。
XMは圧倒的な約定力があり、売買を繰り返す時も確実に約定するためスムーズな取引が可能です。
高速トレードが可能なAIや外部システムは、XMで禁止されている。
経済指標発表時の取引
窓埋めだけを狙った取引は禁止されていますが、経済指標時のトレード自体は禁止されてはいません。
ただしロスカットがあるからと言って、経済指標発表時だけを何度も狙った取引は違反になることがあります。
EAを使った取引
XMではEAなど、自動売買プログラムを用いたトレードも許可されています。
XMのプラットフォームMT4は、EAの種類が豊富で様々なサービスを活用することができます。
ただし、AI(人工知能)を使った自動売買ソフト、自動売買を利用した高速スキャルピングは禁止事項に該当するのでご注意下さい。
EA(自動売買ソフト)については以下の記事で詳しく解説をしているので、こちらもご覧ください。
「FXを始めてからチャートに張り付きっぱなしで疲れた。」「買い売りのタイミングを掴めなくて負けた。」などの経験はありませんか? そんな方には、FXを自動で取引してくれるソフト「EA」を取り入れてみることをおすすめします。 …
まとめ
今回はXMでの禁止事項と利用規約違反の例、それに科されるペナルティなどをご紹介しました。
XMには、ゼロカットシステムや最大レバレッジ888倍など魅力的なトレード環境が整っています。
FX初心者の方でも有利に取引ができますが、最低限のルールは守らなければなりません。
XMでトレードするなら禁止事項は事前に押さえておきましょう。
筆者:海外FXラボ編集部
海外FXの仕組みや業者の特徴をわかりやすくご紹介。
初心者も安心して利用できるコンテンツを目指して、口座開設方法、トレード手法などを徹底解説!
最新情報を随時更新、キャンペーン情報なども発信中。