XMのスワップポイントで稼ぐことができるの?
スワップポイントはいつ発生するの?
なぜ水曜日はスワップポイント3倍なの?
今回はXM(XMTrading)のスワップポイントの仕組みや計算方法、マイナススワップ持ち越しの危険性について解説します。
XMのHPにスワップポイントカレンダーはありませんが、本記事でドル円・ユーロドル・ユーロトルコリラ等の通貨ペア、ゴールド等のCFDを始めとするスワップポイントの日本円換算一覧表を毎週更新しています。
本記事では、XMでスワップポイントは稼げるのかも解説します。
スワップポイントとは?
スワップポイントとは、為替売買で生じる取引通貨間の金利差の調整額のことです。
例)米ドルの金利が2.1%、日本円の金利が0.1%の場合
ロング(買い):
米ドル金利2.1%買いー日本円金利0.1%売り=+2.0%
低金利の通貨を売り高金利の通貨を買う場合、金利差2.0%分のスワップポイントを受け取れます。
ショート(売り):
日本円金利0.1%買いー米ドル金利2.1%売り=-2.0%
逆に低金利の通貨を買い高金利の通貨を売る場合は、金利差2.0%分のスワップポイントを支払います。
このように、米ドルを保有することで、日本円の金利との差額をスワップポイントとして受け取る仕組みです。
しかし、スワップポイントは実際の金利を参考にして、FX業者ごとに独自の数値が設定されています。
業者によってスワップの設定値が違うのは、スワップの一部が業者の利益になるからです。
また、取引する通貨によってはマイナスのスワップポイントが付き、スワップを支払わねばなりません。
売りと買い両方のスワップがマイナスの場合もありますよ。
例えばXMのドル円ペアだと「買い-2.36:売り-3.66」と両方マイナスのスワップになっていて、円を売ってドルを買ってもスワップポイントで利益が得られない場合があります。
スワップポイントはいつ発生する?
スワップポイントは、ロールオーバー(保有しているポジションを決済せずに翌日営業日まで持ち越すこと)によって発生します。
夏時間では朝5時55分、冬時間では朝6時55分をまたいでロールオーバーすると、スワップポイントが付与されます。
夏時間と冬時間
夏時間:10月最終日曜日1時から3月最終日曜日1時まで
冬時間:3月最終日曜日1時から10月最終日曜日1時まで
スワップポイントの損益
ここからは、スワップポイントの損益の計算方法を見ていきましょう。
スワップポイントの損益計算例
EUR/TRYを1年間保有した場合(1lot /10万通貨):
3,743.28(スワップポイント)×365日=1,366,297.2(円)
仮にEUR/TRYを1年間保有した場合、1,366,297.2円の利益を受け取れます。
1ヶ月(30日)ポジションを保有した場合は、112,298.4円のスワップポイントの利益を受け取れます。
スワップポイントの高い通貨ペアには、情勢によって価値が下がる傾向があります。
数年単位で長期間持つのが不安な方は、情勢を見ながら数ヶ月単位で一定の期間を目安に持つと良いかもしれません。
同じ通貨ペアでもスワップポイントはFX業者によって異なるので、取引前に確認しておきましょう。
・スワップポイントは、実際の金利を参考にして、FX業者ごとに独自の数値が設定されている。
・金利差がマイナスの場合は、スワップポイントを支払う必要がある。
XMスワップポイントの見方
通常、スワップポイントはポイント単位で表示されています。
ポイント単位は通貨ペアの右側にある「決済通貨」での金額です。
XMスワップポイントを日本円に換算する方法
XM公式ホームページの「スワップ計算ツール」では、全通貨ペアのスワップポイントをリアルタイムに計算できるため非常に便利です。
まずは、以下のボタンからXM公式サイトの「FX計算ツール」に移動しましょう。
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以下の手順に従って、スワップ計算ツールを使ってみましょう。
STEP1:「FXを学ぶ」から「FX計算ツール」ボタンをクリック
STEP2:計算ツール一覧の「スワップ計算ツール」にある「詳細を読む」をクリック
STEP3:各項目を入力し、「計算する」ボタンをクリック
スワップ計算機画面に移動したら、口座の基本通貨、通貨ペア、口座タイプ、ロット数量(1=100,000通貨)を入力し「計算する」をクリックします。
STEP4:リアルタイムでのスワップポイントが算出される
各通貨ペアのスワップポイントを比較したり、買い・売りで入るべきか一目瞭然なので便利です。
XM公式サイトの通貨一覧表からもその日のスワップポイントを確認できるので、チェックしてみて下さい。
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XMの先物CFDにはスワップポイントが付かない
実は、XM(XMTrading)の全ての銘柄においてスワップポイントが発生する訳ではありません。
XMのCFD銘柄では「現物」にのみスワップが付き、「先物」ではスワップポイント自体が発生しないのです。
スワップポイントが発生しない先物CFD銘柄は以下の通りです。
①コモディティ商品:COCOA、COFFE、CORN、COTTO、HGCOP、SBEAN、SUGAR、WHEAT
②貴金属:PALL、PLAT
③エネルギー:BRENT、GSOIL、NGAS、OIL、OILMn
④先物の株式指数とUSDX
⑤仮想通貨
XMではゴールドとシルバー以外の貴金属や、原油などのエネルギー商品にはスワップポイントが付かないのですね。
また、現物か先物かを見分けるには、MT4やMT5上で表示されている銘柄の名称を確認します。
現物:末尾に「Cash」がついている (例)AUS200Cash
先物:末尾に「日付」が記載されている (例)JP225-SEP20
XM通貨ペアのスワップポイント一覧
XMのスワップポイントには以下の様な特徴があります。
・メジャー通貨ペアの場合、双方の金利差が小さいためスワップポイントが少ない。
・マイナー通貨ペアの中には、スワップポイントが大きめの通貨ペアがある。
ここからは、XMではスワップポイントがどのくらいで設定されているのかを見ていきます。
表にはそれぞれ買い・売りスワップポイントと円換算したものを表示しています。
スワップポイントは日々変動するので、参考値としてご覧ください。
ここからは、各通貨ペアのスワップポイントを見ていきます。
XMのメジャー通貨のスワップ一覧
XMのマイナー通貨のスワップ一覧
XMの現物指数CFDのスワップ一覧
XMの貴金属のスワップ一覧
XMでスワップが高い通貨ランキングTOP5
XMのスワップポイントはマイナスが多いイメージですが、悪いことばかりではありません。
いくつかの銘柄ではスワップポイントを受け取ることができるのです。
そこで、ここからはXMでスワップポイントが高い通貨ペア1〜5位を見てみましょう。
▼XMでスワップポイントが高い通貨ランキングTOP5
順位 | 通貨ペア | 買い/売り | スワップ(円) |
---|---|---|---|
1位 | EUR/TRY | 売り | 6,233.09円 |
2位 | USD/TRY | 売り | 3,326.24円 |
3位 | USD/MXN | 売り | 1,111.91円 |
4位 | CAD/JPY | 買い | 990.00円 |
5位 | CAD/CHF | 買い | 619.65円 |
【2024年4月17日時点】
1位のユーロトルコリラでは6,200円以上ものスワップポイントが受け取れます。
スワップポイントはほとんどの通貨でショート(売り)で獲得できるので、必ず「売り」でエントリーしましょう。
スワップで利益を狙う場合は、トルコリラ(TRY)や南アフリカランド(ZAR)のような高金利通貨を含む通貨ペアを取引すると良いです。
ただし高金利の通貨を取引する際は、売りと買いを間違えないようにしましょう。
スワップ報酬を多くもらえる通貨ペアは大抵、金利の高い通貨を含んでいます。
高金利通貨を含む通貨ペアは値動きが激しく取引にはリスクが伴うため、取引はあまりおすすめできません。
詳しくは「XM(XMTrading)でスワップポイント狙いはおすすめしない」を参照してください。
XMのスワップポイントの最新情報を確認する方法
最新のスプレッドは、XM(XMTrading)公式サイトの「取引→FX取引」から確認することができます。
これから取引する通貨ペアのスワップポイントを確認したい時に便利です。
XMの公式ホームページへは、以下のボタンからアクセスできます。
⬇︎
水曜日はXMのスワップポイント3倍デー
XMではスワップポイントを普段の3倍もらえる水曜日を「スワップ3倍デー」としています。
毎週水曜日から木曜日に移り変わるタイミングで、通常の3倍のスワップポイントが付与されます。
ではなぜ水曜日に普段の3倍ものスワップポイントを受け取ることができるのでしょうか。
スワップポイントの仕組み
FXでは取引が成立した2営業日後に決済(受渡し)が行われます。
例えば、Aさんが2日にポジションを建てて取引を成立させたとします。
この場合、その取引の決済は2営業日後の4日に行われます。
もし、そのポジションの取引を決済せずに3日まで持ち越した場合、その取引の決済日は5日になります。
このようにポジションを決済せずに翌日まで持ち越すことを、「ロールオーバー」と言います。
そして、このロールオーバーの度にスワップポイントが発生します。
では、ポジションを3日から4日にロールオーバーすると、どうなるのでしょうか。
4日の2日後は6日ですが、土日は市場が休みのため決済は翌週の月曜日の8日まで繰り越されます。
このとき決済日が5日から8日までの計3日分繰り越されるので、3日分のスワップポイントが発生します。
そして、その3日分のスワップポイントが水曜日から木曜日に移り変わるタイミングで付与されるのです。
プラスのスワップでは3倍のスワップポイントが貰えますが、マイナスのスワップだと逆に3倍分を支払うことになるので要注意です。
ちなみに、XMだけでなく他の海外FX業者でも同様の金利差の調整は行われています。
スワップポイントは不定期で変動するため、最新の情報は「XM公式サイトのFX取引」から確認しましょう。
※「MT4/MT5で各銘柄の仕様」からも確認できます。
XMでスワップポイントが加算されるタイミングは?
XMはキプロスにあるので、MT4/MT5上の設定時間はキプロス時間に設定されています。
そのためスワップポイントが加算される時間は、キプロス時間で0時を過ぎたタイミングです。
日本とキプロスの時差は7時間(サマータイム中は6時間)なので、日本時間では朝7時、サマータイム中は朝6時にスワップポイントが加算されます。
・冬時間:朝7時
・サマータイム:朝6時
サマータイムと冬時間の期間
・サマータイム:3月の最終日曜日1時~10月の最終日曜日1時
・冬時間:10月の最終日曜日1時~3月の最終日曜日1時
キプロスが水曜日から木曜日になるタイミング、つまり日本時間の木曜日の朝7時頃に、保有ポジションの「水曜日のスワップポイント」に「週末2日分のスワップポイント」が加算されます。
そのため、マイナススワップになるポジションを持っている場合は木曜日の朝6:59分までに決済しておきます。
だから、水曜日がポイント3倍デーなんですね。
また長期の連休や年末年始になると、スワップポイントが反映されるタイミングが遅れることもあります。
ちなみに、XMのCFD銘柄では現物CFDのみスワップポイントが発生します。
その他の銘柄では、スワップポイントは発生しないので注意しましょう。
スワップポイントを出金するにはポジションを決済する必要がある
国内のFX業者には、ポジションを保有したままスワップポイントだけを出金できる業者もあります。
しかし、XMでスワップポイントを出金するには、ポジションを決済する必要があるので注意しましょう。
また、未決済ポジションのスワップポイントは為替差益と同様に有効証拠金に含まれます。
そのため、新規注文に必要な余剰証拠金や証拠金維持率に影響するということを知っておきましょう。
XM(XMTrading)でスワップポイント狙いはおすすめしない
結論から言うと、XMでのスワップポイント狙いの取引はあまりお勧めできません。
XMでスワップポイント狙いの取引をおすすめしない理由は以下の3つです。
・スワップポイントが高い通貨は値下がりの傾向が強い。
・スワップポイントが高い通貨ペアはスプレッドが広い。
・スワップポイントが高い通貨ペアにはレバレッジ規制がある。
以上の理由から、XMでスワップポイントだけ狙って利益を出そうとすると基本的に上手くいきません。
上で挙げた理由をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
スワップポイントが高い通貨は値下がりの傾向が強い
新興国や政権が不安定な国の通貨は金利が高い傾向にあり、スワップポイントを狙いたくなってしまいます。
しかし、トルコリラ等のスワップが高い通貨は、値下がりの傾向が強く取引にリスクが伴います。
XMの通貨ペアの中でもスワップポイントが高いトルコリラは以前、エルドアン政権への不満の高まりから緩やかな下落が始まり、アメリカとの関係悪化で下落の動きに拍車がかかりました。
2018年8月に起きたトルコショックは記憶に新しいですね。
▼USDTRY5年間のチャート
2018年1月から2020年11月末にかけて、1ドル4トルコリラ台から8トルコリラ台へと、200%も下落しているのがわかります。
▼USDJPY5年間のチャート
USDTRYペアに対し、USDJPYは1ドル100円から116円台への変動と安定しています。
昨年にも、高金利通貨であるトルコリラと円の通貨ペアで価格の暴落が起こりました。
価格の変動が大きい通貨を軽い気持ちで取引してしまうと、大きな損失を出してしまう危険性があります。
XMでのトルコリラ取引については以下の記事で詳しく解説しているので、こちらも併せてご覧下さい。
XMTradingトレーダーの中には「トルコリラはスワップポイントで稼げる」という話を耳にしたことのある方も多いでしょう。 XMではEURTRY(ユーロトルコリラ)とUSDTRY(ドルトルコリラ)の2種類を取引することが …
スワップポイントが高い通貨ペアはスプレッドが広い
大きなスワップポイントが狙える通貨ペアのスプレッドは広い傾向にあります。
スワップ狙いのトレードにおいては、ポジションを長期間保有することがほとんどなので、スプレッドの広さはそれほど気にする必要はありません。
しかしメジャー通貨などと比べてスプレッドが広めに設定されていることは覚えておく必要があります。
では、ユーロトルコリラを例に見ていきましょう。
ユーロトルコリラの場合、スプレッドは広いときで90pipsと、かなり広めに設定されています。
90pipsだとエントリーと同時に16,740円の含み損を抱えることになり、大きなマイナスからのスタートとなってしまいます。
ユーロトルコリラでは10万通貨で取引する場合、1日に約6,000円のスワップ利益が得られるため、取引コストを回収するには3日以上ポジションを保有する必要があります。
スプレッドが広い通貨はトルコリラの他にも、南アフリカランド(ZAR)などがあります。
これらの通貨のスプレッドが広い理由には、流動性が低い、ボラティリティが高いなどが挙げられます。
スワップポイントが高い通貨ペアにはレバレッジ規制がある
XMは最大1000倍のレバレッジが魅力ですが、スワップポイントが高い通貨には100倍〜50倍までのレバレッジ制限が設けられています。
スワップポイント狙いのトレードは長期間におよぶため、ハイレバレッジで取引を行うトレーダーはあまりいませんが、XMにおいてはレバレッジが規制されることを頭に入れておいた方がよさそうです。
XMではハイレバレッジとゼロカットを活用したトレードで安全に利益を狙えます。
まとめ
今回はXM(XMTrading)のスワップポイントについて詳しく解説をしました。
スワップポイントは毎日発生するため、為替差益以外で安定した利益が狙えます。
しかし、スワップポイントだけを狙って高金利通貨を取引するのはあまりおすすめできません。
海外FX最大のメリットであるハイレバレッジが活用できない上に、通貨そのものの価値が下落するリスクがあるからです。
FAQ(よくある質問)
ここからはXMのスワップポイントについてよく寄せられる質問を見ていきます。
- XMのスワップポイントはいつ付与されますか?
- XMでは日本時間で朝の7時、サマータイム時には朝の6時にスワップポイントが付与されます。
また、市場が閉鎖する土日の分は水曜日から木曜日にかけてのスワップに上乗せされます。
- XMでスワップポイント狙いの取引は稼げますか?
- いいえ、XMでのスワップポイントを狙った取引はおすすめしていません。
詳しくは本記事記載のXM(XMTrading)でスワップポイント狙いはおすすめしないをご覧ください。
- ゴールドは長期投資に向いていますか?
- いいえ。ゴールドの持ち越しで発生するスワップポイントは多いわけではないですが、スワップポイントがマイナスである限り、週単位など長い期間での保有はおすすめしません。
筆者:海外FXラボ編集部
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