約定力の高い海外FX業者ってどこだろう・・・。
約定力を高めるために自分でできることはあるのかな?
FXトレードをするうえでよく耳にする「約定力」という言葉。
その本質を理解すると、海外FX業者選びやトレード効率の向上に役立ちます。
今回は、知っておきたい約定力の基礎知識に加え約定力の高い海外FX業者をご紹介していきます。
FXの約定力とは?
FX業者を選ぶ際に最も重要とされる約定力ですが、そもそも約定力とはどういったものなのでしょうか?
「約定力」の「約定」とは、売りたい人と買いたい人との間で取引が成立することをいいます。
例えば、とある誰かが買い注文を出した時に、他の誰かの売り注文とうまくマッチして買いポジションを持つことができた時に「買い注文が約定した」という状態になります。
FXトレードは「約定」をすることで成り立っているため、いかに約定がスムーズに行えるかが最も重要な要素になるというわけです。
そして「約定力」はその名の通り、取引を成立させる力になります。
つまり、注文した価格と約定価格が同じか、限りなく近い価格にする力が「約定力」となります。
例えば、いざ約定したポジションをみたら、注文した価格と少し違っていたということがよく起きるようであれば、トレードの勝率に影響します。
特に小さな値幅を狙ってトレードを行うスキャルピングトレーダーにとっては、大きな損失にも繋がりかねません。
約定価格のズレは不利に働く場合もあれば有利に働く場合もありますが、FXトレードにおいては不確定な要素は可能な限り排除しておくことに越したことはありません。
安定したトレードを行うには、約定力の高いFX業者を選ぶことが大切です。
「約定力」と「約定率」という言葉はよく似ていますが、定義がはっきりと異なります。
後ほど詳しく解説しますが、約定率とは全部の注文のうち、指定した価格で約定できた割合を表します。
約定力は、この約定率と約定スピードによって高いか低いかが判断されるため、約定率は約定力を判断する基準のひとつという定義になります。
注文から約定までの流れ
約定力を理解するには、トレーダーが注文を入れてから約定が完了するまでの仕組を知っておく必要があります。
約定のフローには、「DD方式」と「NDD方式」という2つの方式が存在し、FX業者によって採用する方式が異なります。
DD方式とは
DD(Dealing Desk)方式とは、トレーダーとFX業者とが1対1で取引を行う方式です。
必要に応じてインターバンク市場に注文を流す場合もありますが、基本的にトレーダーとFX業者は利益相反の関係になります。
インターバンク市場とは、FXに係る全ての注文が集まる場所のことで、インターバンク市場へ注文を流すかどうかの判断は人間によって行われます。
国内FX業者のほとんどは、このDD方式を採用しています。
DD方式には、主に以下2つの特徴があげられます。
取引コストが安い
取引コストが安くなるというのはDD方式の特徴といえるでしょう。
スプレッドの狭さや、レートの安定性に関して言えば、DD方式の方が有利です。
例えば、DD方式が採用されている国内FX業者の多くは、ドル円のスプレッドは0.1〜0.2pips(原則固定)ですが、海外FX業者の場合は、スプレッドが1.5〜2.0pips以上となります。
そして、レートの安定性(スプレッドの広がり具合)に関しても、元々のスプレッドが狭いDD方式の会社の方が有利と言えます。
透明性が低い
DD方式は、FX業者が取引に介入するため、不正に操作することが可能です。
また、トレーダーが負ければFX業者が儲かるという利益相反の関係であるため、故意にスリッページやリクオートを行っている可能性も否定できません。
注文価格では約定されず別の価格を再提示されること
損切り注文のポイントまで不正に価格操作を行うストップ狩りを行っている可能性もあります。
NDD方式とは
一方のNDD(None Dealing Desk)方式は、DD方式とは異なりFX業者が取引に介入することはありません。
NDD方式は、インターバンクに集まったトレーダーたちと直接取引するイメージです。
海外FX業者のほとんどは、このNDD方式を採用しています。
NDD方式には、主に以下2つの特徴があげられます。
透明性が高い
NDD方式は、人の手による介入がないため不正操作を行う余地はなく平等にトレードすることができます。
また、トレーダーが支払う手数料がブローカーの利益になりDD方式のような利益相反の関係にはならないため、故意に約定を妨げる必要もありません。
DD方式に比べスプレッドが広くなることが多い
透明性が高いNDD方式ですが、DD方式に比べスプレッドは広くなり取引手数料が高くなるのが一般的です。
先述したように、NDD方式の収入源は取引手数料(スプレッド)になります。
そのため、スプレッド以外を収益源とするDD方式の業者よりも、NDD方式の方がスプレッドは広くなる傾向があります。
取引環境の透明性を担保する代わりに、取引コストがかかるというイメージです。
約定力はどうやって判断するの?
では、約定力とはどのように判断すればいいのでしょうか?
約定力を判断するには以下の2つのポイントを意識しましょう。
約定力を判断するための2つのポイント
- 約定スピード
- 約定率の高さ
「約定スピード」とは、注文を出してから約定するまでの時間を指し、特にスキャルピングトレードでは重要なポイントとなります。
また上述したように「約定率」とは注文した価格で約定する割合を意味します。
約定率は高ければ高いほどよく、約定スピードの速さが約定率に直接影響します。
約定率の高さは、FX業者のシステム処理能力やサーバースペックなどの取引環境に関係があり、FX業者が提携しているカバー先金融機関数の多さやサーバーとの物理的な距離もポイントです。
約定率は、多くのFX業者が開示しているため、業者を選ぶためのいい指標となります。
パフォーマンスが高いことで有名なEQUINIX(エクイニクス)社のサーバーを利用している業者は約定力が高いと判断できます。
約定力の高い海外FX業者ランキングBest3
実際に約定力の高い海外FX業者とはどこなのでしょうか?
ここからは、公式サイトの情報を元に約定力の高い海外FX業者ベスト3をご紹介していきます。
業者名 | 約定率 | 約定スピード | |
---|---|---|---|
1位 | XMTrading | 100% | 336/1000秒 |
2位 | AXIORY | 99.99% | 1/1000秒 |
3位 | TitanFX | 99.32% | 419/1000秒 |
XMTrading(エックスエムトレーディング)
XMTradingは約定率100%、リクオートなしをセールスポイントとする業者です。
さらに「全注文の99.35%を1秒以下で執行」を謳っており、約定スピードも申し分ありません。
XMTradingは、190カ国以上にもおよぶ幅広いサービス展開を行う業者で、日本人トレーダーの間でも高い人気を誇っています。
約定力以外でも、豊富なボーナスプログラムや信頼性においてもバランスのとれた業者であると言えます。
口座タイプ | スタンダード口座 | マイクロ口座 | KIWAMI極口座 | ゼロ口座 |
---|---|---|---|---|
約定方式 | NDD STP方式 | NDD ECN方式 | ||
取引手数料 | 無料 | 5ドル(片道)/ 1ロット | ||
平均スプレッド | USDJPY:1.6pips EURJPY:2.3pips EURUSD:1.7pips | USDJPY:0.7pips EURJPY:1.2pips EURUSD:0.7pips | USDJPY:0.1pips EURJPY:0.4pips EURUSD:0.1pips |
AXIORY(アキシオリー)
AXIORYは数多くあるFX業者の中でも、最も約定力に力を入れているFX業者です。
以前は、他の海外FX業者に比べスリッページが発生しやすいと言われていましたが、最近では改善されつつあります。
口座タイプ | スタンダード口座 | ナノ口座 | テラ口座 |
---|---|---|---|
約定方式 | NDD STP方式 | NDD ECN方式 | |
取引手数料 | 無料 | 3ドル(片道)/ 1ロット | |
平均スプレッド | USDJPY:1.5pips EURJPY:1.6pips EURUSD:1.2pips | USDJPY:0.5pips EURJPY:0.6pips EURUSD:0.2pips |
AXIORYでは、月ごとの約定スピードやスリッページの発生率など約定実績を開示しています。
スリッページ率を開示する業者は珍しく、取引環境の透明性は非常に高いと言えます。
また、EQUINIX(エクイニクス)社のサーバーを利用していることからも、取引環境の充実を目指す業者であることがよく分かります。
TitanFX(タイタンFX)
TitanFXは、業界一早い約定スピードを謳っている業者です。
北米やアジアに複数のデータセンターを設置し、大手金融機関を含む複数のリクイディティプロバイダーと提携することで約定スピードの高速化を実現しています。
口座タイプ | スタンダード口座 | ブレード口座 |
---|---|---|
約定方式 | NDD STP方式 | NDD ECN方式 |
取引手数料 | 無料 | 3.5ドル(片道)/ 1ロット |
平均スプレッド | USDJPY:1.3pips EURJPY:1.7pips EURUSD:1.2pips | USDJPY:0.3pips EURJPY:0.7pips EURUSD:0.2pips |
数年前までは、スリッページが起こりやすいという口コミが多々ありましたが、「ゼロポイントテクノロジー」を取り入れたことにより現在は改善されています。
「ゼロポイントテクノロジー」とは、ヘッジファンドなどの間で利用されている高速取引を主体とするシステムです。
TitanFXはボーナスの提供を滅多に行わない代わりに、ゼロポイントテクノロジーのような最先端技術を駆使した快適な取引環境と、狭いスプレッドを提供することに力を入れています。
約定力を高めるためにトレーダーができること
約定力はFX業者側だけで決まるものではなく、トレーダーにも改善の余地があります。
以下の4つのポイントを心がけることで、約定力を高めることができます。
・スペックが高いパソコンを使う
・海外FX業者のVPSサーバーを利用する
・取引ロット数を少なくする
・相場が荒れているときや朝方の取引は避ける
それぞれ順番に確認していきましょう。
スペックが高いパソコンを使う
約定力の高さは、使用する端末にも左右されます。
例えば、古いパソコンを使っている方は新しいものに買い換えたり、FXトレード専用のパソコンを1台用意しておくというのもいい方法です。
またトレードの際には、起動させるアプリやソフトを減らしパソコンの動作を軽くすると、約定力低下を防ぐことができます。
海外FX業者のVPSサーバーを利用する
約定スピードが遅い原因には、サーバーの物理的な位置も関係しています。
トレーダーからの注文は、FX業者のサーバーを経由しインターバンク市場へ流されますが、トレーダーが日本在住でFX業者が海外となれば必然的に遅延は発生します。
しかし、海外に設置されているVPSサーバーを利用すれば、日本から海外までの距離は短縮されるため遅延は起こりにくくなります。
海外FX業者の中には、無料でVPSサーバーを提供している業者もあるので利用してみるのもいいでしょう。
取引ロット数を少なくする
取引ロット数が多ければ、それだけ処理に時間がかかるので、約定力が低くなります。
取引所にもよりますが、大体50ロット以上になると、約定力が低くなることがあるので、この場合は25ロットずつ分散して注文を出すようにしましょう。
相場が荒れているときや朝方の取引は避ける
相場が荒れている時は、短い時間でチャートが大きく動くため、スリッページが平常時よりも頻繁に起こります。
また、日本市場やヨーロッパ市場、ニューヨーク市場が閉場している日本時間の朝方も取引を避けたほうが無難です。
この時間帯は、市場参加者が少なく流動性が低いため、注文が通りにくく、大口注文が入ればレートが大きく動くため、スリッページも起こりやすくなります。
まとめ
今回は、FXにおける約定力の基礎について解説し、約定力の高い海外FX業者をご紹介しました。
デイトレードやスイングトレードにおいて約定力はそれほど重要ではありませんが、狭い値幅での利益を狙うスキャルピングトレードにとって、約定力は死活問題になります。
約定力は高いに越したことはありません。
海外FX業者を選ぶ際は、ボーナスやレバレッジだけでなく約定力にも着目するようにしましょう。
筆者:海外FXラボ編集部
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