「注文した時と違う価格で約定した…」これをスリッページといいます。
スリッページのせいで思うようなトレードができなかったり、大きな損失が出たりすることもあります。
本記事では海外FX業者XM(XMTrading)ではスリッページが起こりやすいのかを解説します。
さらに「スリッページが起こる原因や起こりやすい時間帯」「XMでスリッページの設定はできるのか」についても説明します。
スリッページとは?
スリッページ(Slippage)は英語で「滑ること」を意味します。
スリッページが発生すること(注文した時の価格と約定した時の価格が違うこと)を「滑る」と言います。
例えば、100円で注文したのに、100.02円で約定したときは、
2pips滑った…。
スリッページが起こる原因
では、いったいなぜ注文価格と約定価格に差ができてしまうのでしょうか。
その原因は3つ挙げられます。
1. 通信速度が遅い
2. FX会社内の売り買いどちらかの注文が足りない
3. FX会社が意図的に起こしている
1. 通信速度が遅い
通信速度の遅さの原因は、「トレーダー側のネット回線やインフラの問題」と「FX業者のサーバーとの距離」の2種類に分けられます。
①トレーダー側のネット回線やインフラの問題
ネット回線が遅いと、FX業者のサーバーに注文が到着する前にレートが変動してしまうことがあります。
ネット回線が速ければ速いほど、レートが動く前に注文がサーバーに到着する可能性が高くなります。
➁FX業者のサーバーとの距離
サーバーとの物理的な距離が近いほど、通信速度が速くなるため、発注にかかる時間が短くなります。
XMの取引サーバ―はロンドンに位置しています。
そのため、日本のトレーダーよりもイギリスに住むトレーダーの方が発注に時間がかからないことになります。
通信速度を速めてスリッページを避けるために、スキャルピングトレーダーがサーバーと近いVPSを使うこともよくあります。
ただ、サーバーとの距離が近いほど、発注にかかる時間が短くはなりますが、速度の違いはほんの僅かです。
短期間で大量のポジションをトレードするスキャルピングでない限り、このような過剰なスペックを求める必要はないと思います。
VPSの利用を考えている方は是非こちらの記事を参考にしてください。
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2. FX会社内の売り買いどちらかの注文が足りない
FXの売買は、必ず売りと買いの両方が存在しないと成立しません。
XMは自社内で顧客の注文同士を相殺するマリー取引を採用しているため、売りと買いのバランスがとれている場合は、すぐに約定され、スリッページも起こりにくいです。
しかし、売りと買いのバランスが取れていないとき、相殺できない分はカバー先に注文を出します。
カバー先に出されると、その分の手数料がかかってしまうため、不利な価格で約定することになります。
FX業者のカバー先(リクイディティープロバイダー)が多ければ、素早く約定させることができます。
カバー先が少ない場合は、取引に応じてくれるカバー先が見つかりにくく、カバー先にとって有利な価格でないと約定しないことも多いです。
その結果、注文を希望価格で約定させることができず、不利な方向で約定されてしまいます。
これがスリッページが発生する理由の1つです。
3. FX会社が意図的に起こしている
注文をインターバンク市場に流さないOTC取引(店頭取引)のFX業者では、顧客との1対1の取引になるので、業者は顧客と反対のポジションを持つことになります。
つまり、顧客が勝つと、FX業者は負けることになります。
逆に、意図的なスリッページを起こしてしまえば業者に有利な取引にすることができるのです。
確かにOTC取引の多い国内FX業者では、よくスリッページが発生するイメージですね。
このように小さなスリッページを起こして、少しつづ顧客の利益を盗む業者もあります。
故意的なスリッページを避けるため、しっかりと信用できる業者を選びましょう。
XMはNDD方式を採用しているため、顧客と業者が利益相反の関係にならず、わざとスリッページを起こされる心配もありません。
注文が滑りやすい時間帯
スリッページが比較的よく発生する時間帯は、「相場が急変した時」と「注文の流動性が低い時」です。
相場が急変した時
特定の情報に影響され、値動きが一方的になります。
その際は、一時的に「買い注文だけが殺到する」あるいは「売り注文だけが殺到する」状態になります。
どちらか片方の注文が殺到すると、注文の処理に時間がかかるため、スリッページが起きやすくなります。
・経済指標発表
・相場に影響するニュースや要人発言
経済指標について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
「経済指標ってどんなものがあるの?」 「政府や主要機関の経済指標発表の前後で値動きが変わるからトレードの狙い時?」 などの疑問を解決したい方必見! この記事では、経済指標とは何か、実際どのように指標を用いてトレードするの …
注文の流動性が低い時
注文の流動性が低いということは、市場の参加者が少ないということです。
市場の参加者が少ないと、その分取引も成立しにくく、スリッページも起こりやすいです。
・相場参加者が少ない明け方や祝日
・アメリカ市場がクローズする日本時間早朝(午前5時~8時)
XMTradingではスリッページが発生するのか?
XMでスリッページが発生することは比較的少ないです。
ただし、前章でご説明した「注文が滑りやすい時間帯」にスリッページが発生することはあります。
XMTradingにスリッページが少ない理由
XMの場合、顧客の注文はまずXMのサーバーに集められ、XM社内のマーケットでマリー取引(相殺決済)が行われます。
そこで相殺しきれなかった分を、社外のカバー先に注文を出す仕組みになっています。
マリー取引によって、大部分のポジションを社内で相殺してしまえるため、カバー先に注文を出して処理しなければならないポジションが大幅に減ります。
そのため、マリー取引を採用しているXMは、全ての注文をカバー取引で処理している業者よりも処理スピードが速いのです。
結果、注文が滑ったり、スリッページが発生することも少なくなります。
さらに外部に流す注文も少なくなるので、約定しない注文の数も比較的少ないです。
またXMはたくさんのリクイディティプロバイダーと契約しているので、マリー取引で処理しきれなかった注文も余裕を持って対処することができます。
平均約定スピードもトップクラスの速さです。
XMTradingは約定力が高い
XMには高い約定力があり、全注文の99.35%が1秒以下で約定します。
また、リクオートや注文拒否がないので、注文が不発になる心配もなく、安心してトレードができますね。
・全注文の99.35%が1秒以下で執行
・リクオートなし
・執行率100%で注文拒否なし
週明けの市場再開時に大きくギャップを開けて取引が開始される場合、スリッページが比較的発生しやすいです。
XMTradingのスプレッドが広さとスリッページの関係性
スプレッドは狭い方が取引コストが低いので、スプレッドが狭い業者にはとても魅力を感じますよね。
しかし、スプレッドが狭いFX業者ほど、スリッページが起こりやすいという特徴があります。
スプレッドが狭く設定されている業者ほど相場が激しく変動するとリスクのコントロールが難しくなります。
注文価格の通りに約定するのが難しいので、相場が激しく動いたとき注文が拒否されたり、実際の約定価格が滑ることが多くなります。
スリッページは取引コストの一部
例えば、「元々スプレッドが1.3pipsの通貨ペアに0.5pipsのスリッページが発生し、実質のコストが1.8pipsになってしまった」なんてこともあります。
XMのドル円スプレッドは1.7pipsほどで、スリッページは少ないので、この場合、実質コストはXMの方が安いですね。
FX業者を選ぶ際は、スプレッドだけではなく、スリッページも取引コストの一部として考えましょう。
XMのように約定力に定評のあるFX会社でトレードすることをおすすめします。
XMは許容スリッページ幅を設定できない
「何pipsまでなら発注価格より不利なレートでも約定させるか」という条件のこと。
例えば、スリッページの許容幅を5pipsに指定しておけば、それ以上のスリッページは発生しません。
設定をしていない場合は、どんなに大きなスリッページが発生しても、注文が成立します。
大抵の海外FX業者では、トレーダーが自分でスリッページの許容幅の設定をすることができます。
もし、設定できないFX業者を使うならば、「約定力」と「スリッページが頻発するかどうか」を確認しましょう。
XMはMT4/MT5で許容スリッページ幅を設定しても無効
XMには許容スリッページの設定機能がないため、XMの利用者はスリッページの許容値を設定しても意味がありません。
XMサポートに問い合わせてみたところ、MT4/MT5で許容スリッページの値を入れてもXMでは無効であることがわかりました。
▼XMサポートからの返信
MT4/MT5での許容スリッページ幅の設定方法
許容スリッページ幅を設定できる業者を利用しているのであれば、MT4/MT5で許容スリッページ幅の設定ができます。
スリッページ幅を設定できる業者を利用している方は是非参考にして、設定してみてください。
STEP 1)「ツール」→「オプション」の順に選択します。
STEP 2)「取引」→「デフォルトを指定」の順にクリックし、スリッページ幅を入力します。(1ポイント=0.1pips)
最後に「OK」をクリックして、設定完了です。
設定された許容スリッページ幅を超えたら注文不成立になる
許容スリッページ幅を設定すると、その幅を超えた注文は成立しません。
つまり取引が始まらないので、利益を得る機会もなくなってしまいます。
例えば、許容スリッページ幅を0pipsに設定したら、スリッページが発生した注文は全て通らないことになります。
スリッページが頻発する業者を利用する場合、スリッページ許容幅はあまり狭く設定しない方が良いですね。
利用している会社のスリッページレベルをある程度把握してから、設定しましょう。
まとめ
スリッページを回避するには、「約定力高い業者を使うこと」と、「滑りやすい時間帯に取引しないこと」が大切です。
スリッページが発生する時間帯に頻繁に取引をするとコストが高くなります。
特にハイレバトレード時に、スリッページが発生したら大きな損失になりかねません。
ハイレバトレードは「滑り難い時間帯に取引する」か、もしくは「スリッページが少ない業者」を選びましょう。
またスキャルピングなど、1日に何度も取引するトレードもスリッページから受ける影響が大きいので注意しましょう!
スリッページがほとんど発生しない業者XMTradingでトレードしたい方は、こちらのボタンから口座開設できます。
筆者:海外FXラボ編集部
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