FXの取引において、開いた窓が埋まる「窓埋め」の現象が起こる確率は80%以上と言われています。
窓埋めはうまく利用すれば高い確率で利益を出すことができるため、多くのトレーダーが注目しています。
そんな窓埋めですが、ネット上では「XMは窓開け・窓埋め取引は禁止」と言った書き込みが見られます。
しかし、結論から言うとXMでの窓埋め取引は絶対に禁止と言うわけではありません。
ただしXMには禁止事項があり、違反してしまうと制限をかけられたり、口座が凍結される可能性もあります。
窓開け・窓埋めを使った取引にも注意事項があるので、本記事を通して事前に知っておきましょう。
今回はXMでの窓開け・窓埋めトレードについて詳しく解説します。
窓開けとは
まずそもそも「窓が開く」とはどのような状態なのでしょうか?
FXを取引していると、以下の画像のようにローソク足とローソク足の間に隙間が空いているのを見かけることがあります。
この隙間のことを「窓」と言い、他にも「ギャップ」という呼ばれ方をすることもあります。
チャート上にこの窓が生まれることを「窓開け」と言い、主要市場がオープンする月曜日に起こる確率が高いと言われています。
なぜ窓が開くのか?
XMのFX取引は24時間取引が可能ということは多くの方がご存知かと思いますが、土日は基本的に取引時間外となっています。
そして、この取引時間外に値動きがあると市場が開いたと同時に「窓」が発生するという仕組みです。
ではなぜ取引時間外に値動きがあるのか、理由を2つ見ていきましょう。
取引時間外に値動きがある2つの理由
まずは、取引時間外に要人発言や経済・政治・災害に関する重要なニュースやイベントがあった場合です。
最近では2020年3月9日のコロナショックと原油価格の下落により下の画像のように大きく窓が開きました。
次に、取引時間外であっても一部の地域では取引が行われているからです。
取引時間外とされている土日は、日本市場や欧米市場などの主要市場での取引が停止となっています。
しかし一部には休日が日曜でない国が存在し、それらの地域では取引が絶えず行われています。
例えば、中東やドバイなどのイスラム諸国(中東バーレン市場)では金曜日が休みとなっており、その代わりに土日に取引ができるようになっています。
つまり,私達が取引できない時間帯においても通貨の取引は行われているということを覚えておきましょう。
中東市場における土日の通貨取引量は主要市場と比べると圧倒的に少ないですが、主要市場がクローズしていることで流動性が低くなるため、少ない取引量でもレートが動く場合があるのです。
この土日でのレートの動きによって、主要市場がオープンするタイミングで窓開けが起こることがあります。
窓開けの種類
窓開けには、基本的に「上窓」と「下窓」の2種類があります。
上窓
レートが大きく上昇したことで窓が開いた場合、その窓のことを「上窓」と言います。
下窓
レートが大きく下降して窓が開いた場合、その窓は「下窓」と言います。
窓埋めトレードでは、上窓か下窓かによって注文するポジションが変わってきます。
窓埋めとは
窓開けにより開いた値幅分を埋める現象のことを「窓埋め」と言います。
上の画像のチャートを見れば分かるように、窓開け後、価格がある程度上昇した後に下降し、最終的には窓開け前の価格まで戻っています。
この窓埋めは毎回とは限りませんが、80%以上の確率で起こると言われています。
窓が埋まる理由は?
ここからは窓埋めが起こる理由を見ていきましょう。
窓埋めが起こる理由には以下の3つが挙げられます。
理由①:窓埋め狙いのトレーダーが反対ポジションを持つから
FXトレーダーの間には「空いた窓は大抵の確率で埋まる」という共通の認識があります。
そのため窓開けが起こると、多くのトレーダーは利益を得るために窓が開けた方向とは反対の方向のポジションを保有します。
その結果、窓開けの方向とは逆のトレンドが発生して窓埋めが起こるのです。
理由②:利確ポジションが決済されるから
金曜日からポジションを持ち越し、月曜日の主要市場オープン時に自分の利益が出る方向に窓が開いていた場合、ほとんどのトレーダーは利確をします。
その結果、窓が開いた方向と逆にトレンドが発生して窓埋めが起こります。
理由③:窓開けによりロスカットや損切りが起こるから
月曜日に起こる窓開けが保有ポジションとは反対の方向となった場合、ロスカットや事前に設定したストップ注文が発動してポジションが自動的に決済されることがあります。
それにより、窓が開いた方向とは逆の方向に売買が行われるため窓埋めが起こります。
注意点:窓は必ずしも埋まるとは限らない
上述したように窓埋めが起こる確率高は80%と高いですが、空いた窓が必ずしも埋まるとは限りません。
窓埋めとは基本的に、数時間~数日間のうちに窓が開く前の価格に戻る動きを指します。
下のグラフのように窓が開いたあと数ヶ月もの間価格が窓開け前まで戻らない場合、窓埋めとは言えません。
重大な出来事やニュースの影響でトレンドが一方向に動き続けた場合、窓が埋まらないことがあります。
「窓埋めは必ず起こる」と信じ、一気に大金を投入することは賢明な判断ではありません。
窓開けが起こったら安易に埋まると判断せずに、トレンド方向をきちんと確認する必要があるのです。
また、以下の画像のように下落トレンドの最中に発生した窓もなかなか埋まりにくいです。
誤った判断は大きな損失を生む可能性があります。
XM(XMTrading)では窓開け・窓埋めトレードが禁止?
結論から言うとXMでの窓開け・窓埋めトレードは完全には禁止されていません。
普段は普通にトレードをして、たまに週明けで窓埋めトレードする分には特に問題ありません。
実際にXMのサポートにチャットで直接質問をしたところ、以下のような回答をいただきました。
お世話になっております。
弊社では通常のお取引においてお客様のリスク管理の一環とし適切な証拠金維持率を維持できますようレバレッジやボーナスを提供しておりますが、主に高いレバレッジにて、ニュース・指標発表時等に発生する価格のギャップを故意に継続的に利用したお取引が見られますと、レバレッジ制限や、ボーナス消去及び付与の停止となる場合もございますので、ご留意願います。
これらの決定は、お取引を管理する部門の判断となり、同部門より直接のご案内送付となりますが、メールの受信がない場合は、現時点は問題ないという判断ということかと存じます。 (サポートからの返信 2020/11/09時点)
全ては担当部門の判断次第ですが、高いレバレッジで窓開け・窓埋めだけを狙った故意的且つ継続的な取引は、注意喚起の対象になる可能性があるということですね。
「週明けから短い時間でハイレバレッジでエントリーし、利益が確定したらすぐ決済する」と言った動きが何回も続けば、XMに規約違反と認定されやすいので注意が必要です。
過大なレバレッジでの取引を控え、ポジションを長めに保有するようにすれば大丈夫。
万が一XMの規約に違反したとみなされても、いきなり口座凍結などの措置が取られるわけではありません。
XMからメールで注意喚起があった後にレバレッジが制限されます。
そして、注意喚起後も窓開け・窓埋めのみを狙ったトレードが行われていると判断された場合、より厳格な措置が取られるようです。
心配な方は、以下の記事でXMの注意事項を事前に確認しておきましょう。
勝率の高い窓埋めトレード手法について
窓埋めトレード手法には難しいテクニックなどが特に必要なく、窓が開いた方向とは逆の方向にポジションを持てば良いだけなので初心者でも手を出しやすいです。
ここからは窓埋めトレードの行い方について解説していきます。
エントリーするタイミング
窓埋めは窓開けが起こってから最短で5分以内に起こることもあります。
そのため、窓埋めトレード手法では窓開けが確認出来たらすぐにポジションを持つことがポイントです。
主要市場がオープンするのは日本時間の午前7時(サマータイム中は午前6時)です。
窓埋めを狙う方は、オープン時に窓開けが確認出来たらすぐにポジションを持つといいかもしれません。
どのポジションを持てばいいか
窓開けの種類が「上窓」か「下窓」かで、持つべきポジションが変わってきます。
上窓の場合、相場は下落して窓を埋めるので売りのポジションをエントリーしましょう。
反対に、下窓の場合は相場が上昇して窓を埋める傾向があるため、買いのポジションをエントリーします。
窓埋めトレード手法を行う上でのルール
窓埋めは、いくつかのルールを守れば大きな利益を獲得できるため、非常に人気な手法の一つとなっています。
窓埋めトレードを行う上でのルールには以下の4つがあります。
1.終値と始値のギャップ(窓の幅)が20pips以上ならばポジションを持つ
窓が大きければ大きいほど、窓埋めが起こる可能性が高くなる傾向があります。
なぜなら大きく利益を上げた人が利確をしたり、逆に損切りラインに達する人がいるからです。
窓の幅が20pips未満だと利益が少額であるため、窓埋め狙いのトレーダーが減って窓埋めが起こりにくいです。
そのため、20pips以上の窓開けが起こった場合にポジションを持つようにしましょう。
2.利確は窓が完全に埋まってから行う
利確を行うタイミングは窓が完全に埋まったことを確認できてからです。
しかし、窓が完全に埋まるのには時間がかかることもあります。
窓が完全に埋まるまで待てない場合は、窓が半分以上埋まったタイミングで利確することをおすすめします。
3.予測が外れた場合は損切りする
窓埋め手法で必ず利益が出るとは限りません。
損切りを行うことも負けを抑えるための大切なポイントです。
指値(利確ライン)や逆指値(損切りライン)を設定しておくとより安心して取引を行えるはずです。
損切りラインは十分な証拠金がある場合、価格から40〜50pipsくらいを目安とするのがおすすめです。
証拠金がどのくらいかも設定する値に影響するため、取引前に損益計算機で確認しておきましょう。
4.窓埋め狙い取引のタイムリミットは窓開けから24時間
窓埋めは窓開けから1時間以内に起こることもあれば、数日後に起こることもあります。
利確や損切りはトレーダーにもよりますが、24時間が基本的なタイムリミットと考えてもいいでしょう。
価格が上昇または降下し続けているようであれば様子を見てもいいと思います。
最終的にはチャートの動きをみて決める必要があります。
窓埋めトレード手法を行う上での注意点
窓埋めは非常に人気で利益を得やすいトレード手法の一つです。
しかし、窓開け後のスプレッドは通常よりも広くなっていることが多いです。
スプレッドの広さによっては、窓埋めを狙っても思ったより利益が出なかったり逆に損失が出てしまう場合もあります。
窓埋めトレード手法を行う際はスプレッドの広さも先に確認しておくことが大切です。
窓埋めトレード手法におすすめな指値と逆指値の設定
XM(XMTrading)では決済指値と決済逆指値を設定しておくことが可能です。
決済指値の設定で利確ラインが決まり、決済逆指値の設定で損切りラインが決まります。
そして、指定したラインのどちらかに達すると自動で決済を行ってくれます。
・決済指値(利確ライン)に達して決済された場合→利益が発生
・決済逆指値(損切りライン)に達して決済された場合→損失が発生
決済指値と決済逆指値を設定することで、感情的なトレードを防ぐことができます。
窓埋めトレードを行うトレーダーは設定しておくといいかもしれません。
指値と逆指値を使った窓埋めトレード手法例
例えば、以下の画像のような状態で窓が開いたとします。
始値と終値のギャップが95.1pipsあるので、窓埋めを狙っていきます。
そして有利なレートで決済し、且つ損失を抑えるために、指値と逆指値の両方を設定しておきます。
GOLDの売りポジションで決済指値を1571.11、決済逆指値を1587.16に設定し注文します。
すると、以下の画像にあるように注文価格の上下にラインが表示されます。
損切りラインに達することなく窓埋めが起こり、利確ラインになると決済が行われて利益を獲得できます。
上記では売りポジションでの例を挙げました。
買いポジションを保持する場合は、決済指値を注文価格よりも高く、決済逆指値を低く設定しましょう。
もちろん、決済指値と決済逆指値は片方だけ設定することも可能です。
希望する場所で利益を得たい場合は決済指値だけ、損失を最小限に抑えたい場合は決済逆指値だけを設定しておくと良いでしょう。
注意点:指値・逆指値の設定ができていないと注文は執行されない
指値や逆指値の設定がきちんとできていれば注文は執行されます。
しかし、設定ができていない場合は右側の画像のように表示され、注文が執行されません。
注文価格と設定した指値や逆指値間の値幅が「ストップレベル」を超えていないと注文は執行されません。
ストップレベルとは、指値や逆指数などの予約注文を入れるときに現在価格から最低でも離しておく必要のある値幅のことです。
また、ストップレベルは通貨によって異なるので注意が必要です。
▼XMの主要通貨のストップレベル
通貨ペア | USD/JPY | EUR/USD | GBP/USD | USD/CAD | GBP/JPY |
ストップレベル | 4pips | 4pips | 5.2pips | 5.2pips | 10.8pips |
ストップレベルはMT4/MT5の気配値表示ウィンドウの銘柄の上で右クリック後「仕様」を選択すると確認できます。
決済指値・決済逆指値の変更方法
決済指値と決済逆指値の設定は途中で変更することが可能です。
「取引」タブを選択し、変更したい注文を右クリックすると表示されるメニューの「注文変更または取消」を選択します。
すると決済指値・決済逆指値を変更・取消できるようになるので、必要に応じて値を変更しましょう。
取消しを行う場合、それぞれに「0」を入力します。
XM(XMTrading)では窓開けを狙った両建てはNG
そもそも、XMでは異なる口座間での両建ては禁止とされており、両建ては同一口座内のみで可能です。
これはトレーダーがゼロカットを悪用してXMが多大な損失を被るのを防ぐために設けられている規定です。
窓開け・窓埋めを狙って異なる口座間で両建てをすることも、もちろん規約違反にあたるので注意が必要です。
XM側に損失を与える可能性のある両建てをした場合、口座が凍結されるなどのペナルティーが課せられます。
口座は一度凍結されてしまうと元に戻す事はできません。
故意にこういった取引する行為はもちろん、無意識のうちに両建てをしている場合もあるので注意が必要です。
XMの両建てについては以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
人気海外業者XMTrading(XM)では、複数口座間での両建ては禁止されていますが、同一口座内での両建ては認められています。 ロスカットを回避できるというメリットがある反面、禁止事項も多いので、両建てをする前にルールや …
まとめ
今回はXMでの窓埋め取引は禁止なのか、なぜ窓埋めが起こるのか、などを解説しました。
以下の点に留意していれば、XMで窓開け・窓埋めトレードを行うことに問題はありません。
・「高いレバレッジ」、「両建て」、「窓開け・窓埋めだけを狙った」トレードを避ける。
・窓開け/窓埋めの時、ポジションを長めに保有する。
・勝率の高い窓埋めトレードを行う場合は、ルールを守って取引する。
窓開け・窓埋めを上手く利用すれば高い確率で勝つことができますが、やはり慎重な判断が必要不可欠です。
本記事で紹介したトレード手法を参考に、窓開け・窓埋めを利用して上手に利益を挙げましょう。
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筆者:海外FXラボ編集部
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