XM ゼロ口座

XM(XMTrading)ゼロ口座と言えば、スキャルピング特化型口座としておなじみです。

スプレッドの狭さが魅力のゼロ口座ですが、スプレッドとは別に手数料もかかるのがネックです。

本記事ではゼロ口座の取引コストを分析し、ゼロ口座が本当にスキャルピングに向いているのかを検証します。

 

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ゼロ口座と他の口座タイプの比較も参考にして頂けます

XM(XMTrading)のゼロ口座とは?

XMで開設できる口座のタイプには、マイクロ口座、スタンダード口座、ゼロ口座の3種類があります。

中でもゼロ口座はスプレッドの狭さが特長で、その名の通りスプレッドが「ゼロ」になることもあります。

ゼロ口座とマイクロ・スタンダード口座の異なる点は以下の通りです。

▼XMの口座タイプ比較表

マイクロ口座スタンダード口座ゼロ口座
最大レバレッジ888倍500倍
取引手数料無料1.0pips/1lot往復
平均スプレッドドル円:1.6pipsドル円:0.1pips
受け取れるボーナス新規口座開設ボーナス、入金ボーナス、取引ボーナス新規口座開設ボーナスのみ
キャッシュバックあり半額
CFD取引手数料スプレッドのみFXと金、銀:スプレッド+手数料
その他:スプレッドのみ
注文方式STPECN

ゼロ口座の大きな特徴は、ECN方式を採用しておりスプレッドが狭いということです。

ゼロ口座が採用するECN方式とは?

XMは約定方式にトレーダーに有利なNDD(None Dealing Desk)を採用しており、この中にはSTP方式ECN方式の2つの発注方式が存在します。

そして、XMではマイクロ・スタンダード口座がSTP方式、ゼロ口座がECN方式を採用しています。

STP方式

fx stp

STPは「Straight Through Processing」の略で、トレーダーの注文はブローカーを経由した後でインターバンクへと流れます。

つまり、ブローカーが間に入ってトレーダーの注文とカバー先のLPをマッチングさせる仕組みです。

LPとは「リクイディティプロバイダ」のことで、海外FX業者と提携している大手金融機関のことを指します。

STP方式の特徴

・手数料がかからない。
・スプレッドが広い。

ECN方式

fx ecn

ECNは「Electronic Communications Network」の略で、電子取引所取引を意味します。

電子取引所とは、投資家・大手金融機関・ヘッジファンド等の大量の注文が集まる場所のことです。

ECN方式ではトレーダーの注文がブローカーを一切経由せずにインターバンクへと流れるため、ブローカーを介するSTP方式よりも透明性の高い取引が可能になります。

 

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ただし、STP方式での介入はシステムによる自動処理とされています。

ECN方式の特徴

・スプレッドが狭く、透明性の高い取引が可能。
・取引手数料などのコストがかかる。

 

ECN方式はスプレッドの狭さが魅力的ですが、取引手数料などのコストがかかるというデメリットがあります。

では、ゼロ口座では具体的にどれくらいの取引手数料がかかるのかを見ていきましょう。

XM(XMTrading)ゼロ口座の取引手数料

取引手数料とはポジションのエントリーや決済を行う際にかかるコストのことです。

ゼロ口座では、100,000通貨の取引に対して片道5通貨手数料が発生します。

つまり取引手数料はエントリー注文時と決済注文時にそれぞれ1回、5通貨ずつ発生します。

 

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1lot往復につき10通貨の手数料が発生するということですね。

取引手数料の例

XMゼロ口座の取引手数料例ドル円(1ドル=110円)を1lot(10万通貨)取引する場合、往復で10ドル(1,100円)の手数料がかかる。

取引手数料の単位

・取引手数料の単位は通貨ペアやCFD銘柄によって違う。
・FX通貨ペアでは、その通貨ペアの主軸通貨が取引手数料の単位となる。

例:ドル円の場合、主軸通貨(左側)は米ドル、決済通貨(右側)は日本円。
主軸通貨と決済通貨よって、ドル円を1lot取引すると往復でかかる取引手数料は10ドルである。

 

▼通貨ペア別片道1lotあたりの取引手数料一覧表

通貨ペア1lotあたりの取引手数料
ドル円5ドル
ユーロドル5ユーロ
ポンドドル5ポンド
ドルフラン5ドル
豪ドル米ドル5豪ドル

取引プラットフォームによって手数料が引かれるタイミングが違う

XMの取引プラットホームには「MT4」と「MT5」があり、利用するプラットホームによって手数料が確定するタイミングと手数料が差し引かれるタイミングが異なります。

MT4MT5
手数料の為替レートが
確定するタイミング
注文時に往復分(発注と決済)のレートが決まる。注文時と決済時にそれぞれのレートが決まる。
手数料を引かれるタイミング注文時に往復分(発注と決済)の手数料が差し引かれる。注文時と決済時にその都度手数料が差し引かれる。

CFD商品の取引手数料は?

XMではFX通貨ペアの他に、コモディティ、株式指数、貴金属、エネルギーなどのCFD銘柄も取引できます。

そして、ゼロ口座で取引手数料が発生するのはFX通貨ペアとゴールド、シルバーを取引する場合のみです。

FX通貨ペアとゴールド、シルバー以外の商品をゼロ口座で取引する場合には、スプレッドが広くなりますが取引手数料は発生しません。

 

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FX通貨ペアとゴールド、シルバー以外はスタンダード口座と同じ取引条件です。

XMの計算ツールを使って取引手数料を計算

XMの公式サイトには「FX計算ツール」という機能があり、取引手数料などを簡単に計算することができます。

「FX計算ツール」で利用できる計算ツールの種類は以下の通りです。

FX計算ツールの種類

・オールインワン計算ツール
・通貨換算ツール

・ピップ値計算ツール
・証拠金計算ツール
・スワップ計算ツール
・損益計算ツール

 

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オールインワン計算は必要証拠金・スワップ・ピップ値などを計算できるツールです。

取引手数料はFX計算ツールにある「通貨換算ツール」を使って計算します。

ここからは計算ツールを使ってゼロ口座でかかる取引手数料を計算する方法を紹介していきます。

ゼロ口座の取引手数料の計算方法

まずは以下のボタンからXMTradingのFX計算ツールへ移動します。

XMのFX計算ツール

 

FX計算ツールの画面に移動したら、「通貨換算ツール」の「詳細を読む」ボタンをクリックします。

XM通貨換算ツール

 

以下のような画面に切り替わるので、必要事項を入力して計算を行います。

XM通貨換算ツール

換算前:取引する通貨ペアの主軸通貨(左側の通貨)を選択。

USDJPYペアを取引する場合、主軸通貨である「USD」を選択します。

金額:ゼロ口座の手数料は1lot往復につき10通貨のため、取引するlot数×10を入力。

1lotを取引する場合、1×10なので「10」と入力します。

換算後:口座の基本通貨を選択。

基本通貨が日本円の場合は「JPY」を選択します

上記三項目を入力後に「計算する」ボタンをクリックすると、換算された金額が表示されます。

ドル円ペアを1lot取引する場合、計算時のレートで1,089.60円の手数料が発生することがわかりました。

 

重要

・ゼロ口座の取引手数料は10主軸通貨/1lot (往復)です。
・XMの主軸通貨は計8種類あり、同じ主軸通貨を持つ通貨ペアの取引手数料は全て同じです。

 

▼XMゼロ口座主軸通貨ペア別取引手数料(※2021年9月27日時点のレートで計算)

主軸通貨レート手数料(JPY換算)
AUD80.52805円
CAD87.56875円
CHF119.671,196円
EUR129.741,297円
GBP151.321,513円
NZD77.73777円
SGD81.82818円
USD110.661,106円

 

▼XMゼロ口座全通貨ペア一覧表

主軸通貨通貨ペア
AUDAUDCAD AUDCHF AUDJPY AUDNZD AUDUSD
CADCADCHF CADJPY
CHFCHFJPY CHFSGD
EUREURAUD EURCAD EURCHF EURDKK EURGBP EURHKD
EURHUF EURJPY EURNOK EURNZD EURPLN EURRUB
EURSEK EURSGD EURTRY EURUSD EURZAR
GBPGBPAUD GBPCAD GBPCHF GBPDKK GBPJPY
GBPNOK GBPNZD GBPSEK GBPSGD GBPUSD
NZDNZDCAD NZDCHF NZDJPY NZDSGD NZDUSD
SGDSGDJPY
USDUSDCAD USDCHF USDDKK USDHKD USDHUF USDJPY
USDMXN USDNOK USDPLN USDRUB USDSEK USDSGD
USDTRY USDZAR

※ゼロ口座にはUSDCNH(ドル人民元)がありません。

 

手数料をピップ(pip)で知りたい場合の計算方法

ピップ(pip)とは各通貨の最小単位のことで、1pipあたりの最小値は各通貨によって異なります。
手数料をpipで知りたい場合、「手数料(pip)= 為替レート ÷ 100」で求められます。

マイクロ・スタンダード口座とゼロ口座の手数料比較

ゼロ口座では取引手数料がかかるため一見コストが高そうに思えますが、実際はどうなのでしょうか。

マイクロ・スタンダード口座とゼロ口座の取引コストを比較してみましょう。

 

▼XMマイクロ・スタンダード口座とゼロ口座の実質取引コスト比較表 

マイクロ・スタンダード口座ゼロ口座
通貨ペア平均スプレッド(pip)10万通貨あたりの
取引コスト
スプレッド(pip)10万通貨あたりの取引コスト(スプレッド+手数料)
AUD/USD1.81,992円0.4442円+805円=1,247円
EUR/GBP2.03,028円0.3454円+1,297円=1,751円
EUR/JPY2.32,300円0.4400円+1,297円=1,697円
EUR/USD1.71,881円0.1110円+1,297円=1,407円
GBP/JPY3.63,600円1.21,200円+1,513円=2,713円
GBP/USD2.22,435円0.3332円+1,513円=1,845円
NZD/USD2.72,986円1.01,106円+777円=1,883円
USD/JPY1.61,600円0.1100円+1,106円=1,206円

2021年9月27日時点でのレートで計算

他の口座タイプよりも、ゼロ口座の方がトータルのコストが低くなっていることが分かります。

 

ドル円での取引コストの違いを見てみましょう。

ドル円のトータル取引コスト比較

・スタンダード・マイクロ口座→平均1.6pips
・ゼロ口座→平均1.2pips(平均スプレッド0.1pips+平均取引手数料1.1pips)

最終的な取引コストはスタンダード・マイクロ口座に比べ、ゼロ口座の方が0.4pipsも低くなっています。

取引コストはキャッシュバックとボーナスで抑えられる

取引にかかるコスト(スプレッド+取引手数料)は、IB業者のキャッシュバックとXMのボーナスを利用することである程度抑えることができます。

キャッシュバックとボーナスの利用条件やそれぞれの還元金額を見ていきましょう。

IBキャッシュバックを利用する場合

IB業者(キャッシュバックサイト)から口座を開設すると、取引ごとにキャッシュバックを受け取ることができます。

業界最高の還元率を提供するIB業者を利用した場合、キャッシュバック額は以下のようになります。

口座タイプスタンダード口座(STP)
マイクロ口座(STP)
ゼロ口座(ECN)
通常キャッシュバック口座8.5USD4.25USD
オートリベート口座9USD4.5USD

ただし、5分以内に決済したポジションについてはキャッシュバックの対象外となるので注意が必要です。

 

IBキャッシュバックやオートリベートについての詳しい情報は以下の記事を参考にしてください。

XMのボーナスを利用する場合

XM(XMTrading)では、以下の3種類のボーナスを受け取ることができます。

XMの3種類のボーナス

マイクロ・スタンダード口座では全てのボーナスを受け取ることができますが、ゼロ口座で受け取ることができるのは新規口座開設ボーナスのみです。

また、IB業者のキャッシュバック口座を開設した場合、新規口座開設ボーナスと入金ボーナスは受け取れないので注意が必要です。

▼口座タイプ別受取可能なボーナス一覧表

新規口座開設ボーナス入金ボーナスロイヤルティプログラム(XMP)
マイクロ口座
スタンダード口座
ゼロ口座××
キャッシュバックIB口座××

 

マイクロ・スタンダード口座では、ロイヤリティプログラム(XMP)を利用してコストを抑えられます。

ただし、ロイヤルティプログラムではアカウントのステータスによって獲得できるXMPが異なります。

▼ロイヤルティステータス

ロイヤルティステータス

・EXECUTIVE(初期ステータス):10XMP/lot
・GOLD(取引日数30日以上):13XMP/lot
・DIAMOND(取引日数60日以上):16XMP/lot
・ELITE(取引日数100日以上):20XMP/lot

 

ロイヤルティプログラムはキャッシュバックと併用することができますが、ロイヤリティプログラムで換金したボーナスでの取引はキャッシュバックの対象外となるので注意が必要です。

XMPのクレジットボーナスへの換金率は「XMP÷3ドル」なので、エリートランクで20XMPを受け取ると6.66ドル還元されることになります。

XMP加算後の手数料比較表

通貨ペアマイクロ・スタンダード口座ゼロ口座
10万通貨あたりの
取引コスト
XMP加算後の取引コスト10万通貨あたりの取引コスト
(スプレッド+手数料)
USD/JPY1,700円1,700円ー6.6USD(660円)=1,040円100円+1,091円=1,191円

※1米ドル=100円として計算しています。

ゼロ口座ではXMPを受け取れないため、マイクロ・スタンダード口座よりも取引コストが僅かに高くなっています。

 

ロイヤルティプログラム(XMP)については以下の記事でさらに詳しい解説をしています。

キャッシュバックとボーナス加算後の取引コストを比較

キャッシュバックおよびボーナスを加算した場合、最終的な取引コストは以下のように算出されます。

取引コストの計算方法

マイクロ/スタンダード口座:「スプレッド」-「XMP」−「キャッシュバック」
ゼロ口座:「スプレッド」+「手数料」−「キャッシュバック」

 

USDJPYを10万通貨取引する場合のマイクロ・スタンダード口座とゼロ口座の取引コストを比較してみます。

▼キャッシュバックとボーナス加算後のトータル取引コスト比較表

スプレッド10万通貨あたり
の取引手数料
XMPキャッシュバックトータルコスト
マイクロ・
スタンダード口座
1.6pips0.66pips0.9pips0.04pips
ゼロ口座0.1pips1.1pips0.45pips0.75pips

スプレッドと取引手数料を合わせた取引コストの比較ではゼロ口座の方が低コストでしたが、キャッシュバックとボーナス(XMP)を併用するとマイクロ・スタンダード口座の方がお得になります。

 

ただし、キャッシュバックには5分以内に決済したポジションは対象外、XMPには10分以内に決済したポジションは対象外というルールがあります。

そのため、ポジションの保有時間によって最終的にかかる取引コストには違いが出てきます。

▼ポジション保有時間別の取引コスト一覧表

ポジションの保有時間5分未満
(キャッシュバック、XMP対象外)
5~10分
(XMP対象外)
10分以上
マイクロ・スタンダード口座1.6pips0.7pips0.04pips
ゼロ口座1.2pips0.75pips0.75pips

上の表からUSDJPYの場合、5分未満で決済するスキャルピングトレードではゼロ口座の手数料が最も安いということが分かりました。

ポジションを長く持つならマイクロ/スタンダード口座でキャッシュバックとXMPを活用する方が良いです。

ただし、通貨ペアが変わればスプレッドも異なり、実質コストが変わってくるので注意が必要です。

 

キャッシュバックとボーナスを利用する際には以下のルールを考慮し、自身のトレードスタイルに合った口座を選びましょう。

注意

・5分以内に決済したポジションはキャッシュバックの対象外。
・ボーナスを利用した取引はキャッシュバックの対象外。
・ゼロ口座は新規口座開設ボーナスのみ受け取り可能(入金ボーナスとXMPは対象外)。
・キャッシュバック口座は新規口座開設ボーナスおよび入金ボーナスの対象外。
・XMPは10分以上保有したポジションに対して発生。

まとめ

今回はXM(XMTrading)のゼロ口座でかかる手数料について詳しく解説をしました。

マイクロ・スタンダード口座はスプレッドが広いですが、キャッシュバックとボーナスを活用することで取引コストを大きく抑えることができます。

ただし、キャッシュバックやボーナスにはポジションの保有時間などのルールがあるため、5分以内で決済するスキャルピングトレードにはゼロ口座が向いていると言えます。

 

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キャッシュバックとボーナスの特性をうまく利用すると取引コストを抑えられます。

FAQ(よくある質問)

ゼロ口座の取引手数料はいくらですか?
ゼロ口座では1lot(100,000通貨)の取引に対して、片道5通貨の手数料が発生します。
XMのゼロ口座を開設したいのですがボーナスは受け取れますか?
XMのゼロ口座で受け取れるボーナスは新規口座開設ボーナスのみです。
入金ボーナスとXMPは受け取ることができないのでご注意ください。
ゼロ口座の取引手数料を計算する方法はありますか?
ゼロ口座の取引手数料はXM公式サイトにある「通貨換算ツール」で計算できます。
詳細については本記事で紹介しているゼロ口座の取引手数料の計算方法をご覧ください。

 


海外FXラボ

筆者:海外FXラボ編集部

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